なまこサバイバル(5)
(きわめて歌うように1) 長短さまざまな棒状の生 ならぶ なごむ なまこ 濃淡さまざまな 飴状の悟り なごむ なづむ なまこ それぞれの わたくしをおもてに つぎつ.....
遊具の時間、2
もう庭へ出てもいいよね いもうとは柑子の皮をぺろりと吐きぬ 微熱なる唇にはさまれたままアイスの棒の「アタリ」ひかれり おいでよ ここまで おいでよ いもうとに ひかりをたくさん てわたしたくて.....
アムステルダム(管啓次郎)
1 水路が扇のように風を生む北の港町だ 路上を埋めつくすかもめたちをかわしながら歩く こんな冬の底で夏の夜のひまわりを思えば 黄色い野原が目の前によみがえる 自分の耳を切ったあの男はどんな黄色を見ていたのか おれは知らな.....