もう庭へ出てもいいよね いもうとは柑子の皮をぺろりと吐きぬ
微熱なる唇にはさまれたままアイスの棒の「アタリ」ひかれり
おいでよ
ここまで おいでよ
いもうとに
ひかりをたくさん
てわたしたくて
めかくし で
沈丁花、ておりました
ことばはしらない
照射されるあの地まで
はがいたい わらいつづける
はつはるのダルマ手芸糸ここのところその日暮らしが歯にわるくって
うしろから目隠しされてきみだろう誰かですらないきみなのだろう
きみなのだろう
よろこびを忘れるくらい季節がめぐる
繭玉はあふれて
ふりむかない
いもうとはしわくちゃの顔で
ふたつめのアイス片手に
2014.2.13