TiP!のズッコケ交換日記⑨ 告白(橘上)


7月2日

先日の野々村竜太郎議員の釈明会見を見る。何なのだろうこれは。あまりにもウソくさい。本気の会見なのだろうか? リアリティがなさすぎる。平田オリザの意見が聞きたい。ウソ泣きか? いや、ウソ泣きだったらなおさらあんな風にならないだろう。だって途中で「ヒョオッホー」とか言ってたもん。「ヒョオッホー」なんて普通号泣するとき言わないだろう。では意図的か? いや意図的に「ヒョオッホー」という理由がますますわからない。そもそも「ヒョオッホー」なんてあまり言ったことがないから「ヒョオッホー」のリアリティーがわからない。岡田利規の見解を聞きたい。演劇のオーディションで、「釈明会見をする議員」の演技としてこれをやったら、「リアリティーがない」と言われて不合格だろう。しかしこのリアリティーのない議員の釈明会見はホントに起こったことなのだ。よくよく考えてみたら、俺はあんまり号泣したことがないから、号泣のことはよくわからない。もしかしたら号泣とはこれが「普通」なのではないか。議員の「普通」の号泣会見。あまり議員の号泣会見見ることないから普通がわからないだけで。

ウソだろうが本当だろうがリアリティあろうがなかろうが常軌を逸していようが普通であろうが、一つ言えるのはこれが現実だということだ。野々村竜太郎の号泣を野々村竜太郎自身が持て余しているのではないだろうか? リアリティは遠くなりにけり。カゲヤマ気象台の感想を聞きたい。

 

それはそれとして「誰を選んでも同じだから自分でやるしかない」という旨の彼の発言は、自分が今まさに詩を書いている理由であり、書き始めたきっかけと全く同じであるからして、胸が痛い。(T)

 

7月2日

ノウゼンカズラの花が道ばたにボトボト落ちている。先日川口で見た、美術家・小田原のどかさんの長崎にまつわる作品のことを考えている。爆心地に短い期間建っていたモニュメントにまつわる彫刻と写真。十年ほど前にまとめて読んだ、林京子さんの小説を読み返そうと思う。アガパンサスの花があちこちに咲いて、夜にはちいさな花火みたいに見える。夜中だというのに排水路の際に夥しい蟻の行列。(K)

 

7月2日(水)

「現代詩手帖」7月号を持って家を出る。電車の中で橘上の批評を読む。帰りの電車でもう一度読む。新井高子さんから詩誌「ミて」が届く。カニエ・ナハの詩が載っている。宮尾節子さんの「明日戦争がはじまる」がたいへん話題になっていると知る。「ミて」の次号のために私は詩を書くのだけれど、その詩のタイトルを「解釈」にしようと決める。(Y)

 

 

橘上:大人の現代詩人として、こういう日記を真摯に受け止めて、私としては、経験に基づいて、適正……(聞き取り不明)思想に基づいて詩作しておりますけれども、「詩人」という大きな立場から見れば、やはり日記を真摯に受け止めて、どこかで折り合いをつけなければ、大人じゃないと思うんですよ! ですから、私はその詩人という、本当にもう……小さな子どもが大好きで、本当に子どもが大好きなんで、ですから、もうそういう子ども達に申し訳なくて……。

こんな大人で、美術家の皆さま、私も死ぬ思いで、もう死ぬ思いでもう、あれですわ。一生懸命、推敲に推敲を重ねて、見知らぬ爆心地に解釈をして、やっと蟻の行列の皆様に認められて選出された代表者たるモニュメントであるからこそ、こうやって新井高子さんの皆さまにご指摘を受けるのが、本当にツラくって、情けなくって、子ども達に本当に申し訳ないんですわ。

ですから、……皆さんの日記を真摯に受け止めて、詩人という大きな、ク、カテゴリーに比べたらア、現代詩手帖、グェンッダッイスィ手帖の、批評ノォォー、ウェエ、折り合いをつけるっていうー、ことで、もう一生懸命ほんとに、宮尾節子問題、明日ァァアアッハアアアァアーー!! 明日戦争がー! 始まるウワッハッハーーン!! 現代詩のッハアーーーー! 現代詩ノミナラズ! 彫刻と写真みんなの、日本中の問題じゃないですか!!

そういう問題ッヒョオッホーーー!! 解決ジダイガダメニ! 俺ハネェ! ブフッフンハアァア!! 誰がね゛え! 誰が誰に期待ジデモ゛オンナジヤ、オンナジヤ思っでえ!

ウーハッフッハーン!! ッウーン! ずっと期待してきたんですわ! せやけど! 変わらへんからーそれやったらワダヂが! 詩集出して! 文字通り! アハハーンッ! 命がけでイェーヒッフア゛ーー!!! ……ッウ、ック。ノウゼンカズラ! あなたには分からないでしょうけどね! 平々凡々とした、河合(塾)を退職して、本当に、「誰に期待しても一緒や、誰の詩読んでも」。じゃあ俺がああ!! 投稿して!!

この世の中を! ウグッブーン!! ゴノ、ゴノ世のブッヒィフエエエーーーーンン!! ヒィェーーッフウンン!! ウゥ……ウゥ……。ア゛ーーーーーア゛ッア゛ーー!!!! ゴノ! 世の! 中ガッハッハアン!! ア゛ーー世の中を! ゥ変エダイ! その一心でええ!! ィヒーフーッハゥ。一生懸命投稿して、現代詩手帖に、縁もゆかりもない現代詩ッヘエ手帖の皆さまに、選出されて! やっと! 詩人に!! なったんですううー!!!

ですから皆さまのご指摘を、林京子さんの皆さまのご指摘と受け止めデーーヒィッフウ!! ア゛ーハーア゛ァッハアァーー! ッグ、ッグ、ア゛ーア゛ァアァアァ。ご指摘と受け止めて! ア゛ーア゛ーッハア゛ーーン! ご指摘と、受け止めて! 1人の大人として社会人として! 折り合いを付けましょうと! そういう意味合いで、自分としては、「何で、思想に基づいてキッチリ詩作してんのに、何で自分を曲げないといかんのや」と思いながらも!

もっと大きな、目標ォ! すなわち! 本当に、明日戦争がはじまるを、自分の力で、詩人1人のわずかな力ではありますけれども、解決したいと思っているからこそォォ!! ご指摘の通り、平成26年度には38回書きました。301円支出させていただきました。赤字でございました! そのご指摘を真摯に真剣に受け止めようとするから!

1人の大人として、何とか折り合いのつくところで折り合いを付けさせて頂いて、もっと大きな目標! 詩人として、明日戦争がはじまるを、少しでも解決すべく、詩人として活動させて頂きたいからこそ! 堪えに堪えて! 何とか折り合いのつくように! ……引用・改変という形を橘上と相談させていただいて。ただ、詩人個人じゃなくて、これは爆心地全体の問題に関わることかもしれないという、恐れがあるから、詩人個人としての解釈会見であり、詩人個人としてお約束できる範囲で、しっかりとお約束させていただくと。

ただ私自身も、「ミて」に何回も何回も、選出されたいと願っておりましたけれども選出されず、やはり「ミて」の、他の先生方のご意見も真摯に受け止めなければならない、そういうスタンスに立って、もう腹の中では堪えに堪えて、それで何とか、ご指摘は適正なもんだと認め、橘上と相談して、添削・校正ということも踏まえて、「ミて」で他の会派、詩人の先生方との整合性をとらえるということが、今ここの、私個人の解釈会見としては、公の場としては、お約束しかねると! そういう意味合いにおいて、何とかご指摘のことは本当に真摯に受け止めて、折り合いをつけさせて頂きたい。

何故かといえば、詩人というそういう大目標のなかに……。もちろん、帰りの電車、排水路の際、ものすごい大事ですよ大事ですけれども! 詩人というそういう大きい括りのなかでは、極々小さいものなんですゥ! ですから! いち、大人として、何とか、折り合いをつけさせて頂きたい。現代詩各位、アガパンサスの皆さまのご指摘は、適正なものだという形で真摯に理解して、何とか、引用・改変ということを明言し、作品と相談させて頂きたいと。ナ゛ッ!

 

参照及び参考

【書き起こし】野々村竜太郎県議、”号泣”記者会見 「キッチリ報告してんのに、何で自分を曲げないといかんのや」

http://logmi.jp/16387

 

 

2014.7.9

 

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