季節はずれ
おみくじめくれば
「風邪をひくでしょう」
あわてて電話した
風邪をひきました
くわえた体温計
この微熱はいのちにかかわる
すきなのにきらいと言えない
機関車の絵本にうつぶせ風邪ひとつひかぬおんなのしあわせ言えり
幼少期母に言われて絵馬に書きし「いっしょう生きられますように」思う
ていねいな
からだおこして
頁の湿りをぬぐった
つたないと 指先に命じる
願いと祈りを
いっしょくたにしないでおいて。
車輪がまた
木曜日を運んでくる
細胞がどんどん死んでいく川のひかりを浴びる橋の真ん中
明後日は父の休日 お守りは金魚鉢にて休ませており
2014.3.13