驚くべき超小型化を実現したエプソンの新しいカラリオシリーズ – 忽那汐里さんも登場


無料電子雑誌「Creative Now」主催の3DCGセミナーが9月21日に開催されます。9月と言えば各社から年末商戦用にコンシューマー向けのA4インクジェットプリンタ/複合機の発表と発売が相次ぐ月です。これまで各メーカーは、「印刷速度が速くなった」「より高画質になった」「デザインが新しくなった」「機能が追加された」といった点を中心にアピールすることが多かったのですが、今年の製品は各社とも力の入れ方が大きく違っています。2012年はインクジェットプリンタの革命の年になるかもしれません。

 

新しいカラリオの売りは「コンパクト」です。カラリオのCMには忽那汐里さんが登場します。小柄な彼女と比べても次世代カラリオがいかにコンパクトなのかがわかりますね。

 

インクジェットプリンタの歴史は「高画質」「高速プリント」だったとも言えます。少しでも美しく、少しでも速く…しかし、昨今は技術が熟成してしまい、飛躍的にこれらの性能をアップすることは難しくなってきました。そこで最近は、Wi-Fi対応やナビゲートによって簡単に操作できるユーザーインターフェイス、高機能で使いやすいユーティリティソフト、クラウドサービスへの対応など、エプソンに限らずすべてのプリンタメーカーが印刷以外の機能にも力を入れるようになってきました。しかし、これらの機能も各社の熟成度が進むと次第に差が縮まってしまいます。クラウド対応やiPhoneアプリの提供など、最初は目玉だったサービスも1年もすれば全社がほぼ横並びの状態になりました。大変苦しい状況の中で各社とも特色を出していかなくてはならないわけですが、心配はいらないようです。

 

まず、他社に先駆けて8月23日に発表会を開催したブラザーは、A4用紙を縦ではなく横向きで印刷するという構造を新ブランド「PRIVIO」のNEOシリーズである「DCP-J4210N」と「MFC-J4510N」で実現してきました。たいしたことがないように思われるかもしれませんが、インクジェットプリンタは、横向きで給紙すると用紙がカールしてうまく印刷できないという問題があり縦で印刷するしかありませんでした。そのため、どうしてもA4の縦方向の長さよりも奥行きを短くすることができなかったわけですが、ブラザーはそれを独自の技術で解決したのです。これによってプリンタ本体の奥行きはわずか290mmしかありません。従来と同様にA4縦向き給紙のDCP-J940Nは奥行きが378mmですから88mmも縮まったことになります。同時にこの構造によって、A4用紙を2枚並べたサイズであるA3用紙も印刷することが可能となりました。さすがにこの技術は、A4インクジェットプリンタ市場を二分するキヤノンとエプソンでも簡単には実現できない素晴らしい技術であり、プリンタの新しい活用を提案していると言えるでしょう。

 

ブラザーのPRIVIは、A4横送り給紙機構を備えた画期的なインクジェット複合機です。写真はコンシューマー向けの「DCP-J4210N」です。手差しですがA3用紙の印刷が可能で液晶パネルはタッチ方式になっています。

 

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