図は16時30分頃の局面。
後手の甲斐女王が穴熊らしく△7二金打と埋めたところ。
「これは『負けません』という手ですか」
「長くなりますね」
控室ではそんな声が聞こえています。
検討では△6九飛▲4六角打△6五飛成▲8八角成△同金▲7一銀、のような一直線の寄せ合いで後手が勝てる順を探していましたが、簡単には見つかりませんでした。甲斐女王も攻め合いでは成算が持てなかったため、いったん受けに回ったと思われます。
「しかし、(△7二金打は)少し受け過ぎの感もありますね。後手の△5六歩が好手だったということでしょう。居飛車も盛り返した雰囲気で、形勢はわからなくなりました」(佐藤紳哉六段)
(八雲)
図は17時頃の局面。
数手前に甲斐女王は持ち時間を使い果たし、1分将棋になっています。
上田女流二段は10分ほど残しています。
「△9四飛はあまりいい手ではない印象です」(郷田真隆九段)
控室では▲9六歩が厳しいと言われています。
(八雲)