長谷川優貴アマが▲４三歩成と切り合いに出た局面で上田女流二段がしばらく考えている。上田としては▲３二とが間に合わないように攻めたい。

一例は△３七歩成▲同銀△４三金。この瞬間は玉の脇腹が開くため香車で取れない。▲４三同竜では後手玉を直接睨んでいる大事な竜がラインから外れてしまう。

（天草）

現在、関西将棋会館の棋士室では奨励会員２名が棋譜並べをしているだけで普段より静かだ。

（棋譜並べをしている）

（長谷川優貴アマの地元兵庫のサンテレビの記者。今回、中学生がプロ棋戦出場ということで各メディアで取り上げられている。）

（天草）

この手が鋭い。以下。▲５六竜と逃げた後の△５一香が厳しい。先手が底歩を打った瞬間を捉えた。本譜は▲５六竜△５一香▲５二金△同香▲同竜と進んだ。

70手目の局面での消費時間は▲長谷川１時間47分、△上田１時間34分。

現在、駒割は上田が金得となっている。

（天草）

やや悪いと言われていた長谷川アマだが、働きの悪い銀を引き付けて粘りの姿勢を見せている。長谷川アマとしてはなんとかチャンスを見つけたい局面だ。

長谷川アマが長考して指した手に対し上田女流二段がノータイムで返す展開が続いている。

（天草）

（盤側左は週刊将棋マイナビ担当の荒井記者。右は記録係の阪上善隆二段。）

（天草）