図は16時35分頃の局面。と金でヒタヒタと迫る先手に対し、後手は駒を集めて勝負を挑む。石橋女流四段としてはこのまま攻め続けて流れを奪いたいところ。上田女流二段は受けきるか、それとも攻め合うか。方針が定めることが必要だ。

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（谷川治恵女流四段（左）、矢内女流四段（右））

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図は16時過ぎの局面。上田女流二段が▲７二歩と打った局面だ。これが痛打。後手は飛車を逃げるよりないが、馬がまったく働かなくなってしまった。現状は後手の銀得なのだが、駒割はいずれ先手に取り返されてしまうだろう。はっきり後手が苦しい。

（16時15分、対局中の渡辺明竜王がモニタを見る。これ以前にもちらちらと控室に姿を現していた）

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図は16時頃の局面。石橋女流四段が△５五歩と、竜と馬の焦点に突き出したところだ。どちらで取っても△６三桂がある。これが後手反撃の狼煙となるか。「突いたか。強いねえ」と櫛田六段。継ぎ盤に指し手を反映させていると、モニタに▲５五同竜が映された。「えっ！　取ったの？　これは逆転するんじゃない」と控室に声が響く。上田女流二段の持ち時間が残り少ない。甲斐女王、櫛田六段が「先手焦っているのでは」と首をかしげている。ただし局面は依然として先手がよいようだ。対局の合間に控室を訪れた片上六段は、「10分あれば十分か」とボツリ。

（山口恵梨子女流初段）

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