終局直後、両対局者の談話がとられた。
優勢になってから、緩みなく押し切った中村女流三段。
【中村真梨花女流三段の談話】
―― 四間飛車は予定ですか。
「和田さんは穴熊を得意にされているイメージだったので、この形はある程度想定してきたのですが、途中であまり経験のない局面になってしまいました。
―― ペースを握ったと思われたのはどのあたりでしょうか。
「(3筋の)取り込みが入っている形は常に狙われているので、最後のほうまで怖いと思っていました。ただ、▲5三歩成(79手目)△同金が入って、穴熊が見えてきたかなと」
和田女流初段は得意の穴熊だったが、本局は中盤で差がついてしまい終盤力を生かせなかったようだ。
【和田あき女流初段の談話】
―― 居飛車穴熊は予定でしたか。
「この形になったら、穴熊に組もうと思っていました」
―― 本局を振り返っていかがでしたか。
「▲6九歩(69手目)を打たれて玉が遠くなってしまったので。飛車を成る前に△3五歩を突くべきだったのかなと」
―― ▲6九歩の局面以降はどこかポイントはありましたか。
「桂を取るところ(74手目△8九竜)では、角を打ち込むのも考えましたが、ちょっと駒が足りないかなと」
(八雲)