18時からは関係者を集めて食事会が行われました。
振る舞われたのは桜の葉や菜の花、敷地内の竹林で採れた筍、鰆、ホタルイカなど、旬の食材をふんだんに使った、見た目にも鮮やかな料理の数々。陣屋の心づくしのおもてなしに舌つつみを打ち、明日の対局に向けて英気を養いました。
また、会の途中では本日53歳の誕生日を迎えた谷川浩司・日本将棋連盟会長にお祝いの花束の贈呈がありました。
食事会の最後には両対局者が挨拶に立ち、対局に向けての抱負を語りました。
■加藤女王■
「明日は久しぶりの公式戦で、私にとって大切な機会です。真剣勝負を最大で5局指すことができるということで、本当に楽しみにしています。明日から始まる五番勝負はのびのびと指したいと思います」
■上田女流三段■
「私は『日進月歩』という言葉をよく色紙に書くのですが、私にとってのマイナビ女子オープンは『日進月歩』そのものだなと思います。1歩ずつ上がって、4年前に女王を獲得させていただいて、本当に1つ1つが成長させていただいてるなと感じています。
加藤女王との一番最初の出会いは彼女が小学生の頃だったのですが、その加藤さんとこうして大舞台で戦えることに感慨深いものがあります。今回は挑戦者なので、非常に楽しみにしてやってまいりました。加藤さんの胸を借りるつもりで精一杯、いまの自分をぶつけたいと思います」
(若葉)
続いて上田女流三段のインタビューです。
(若葉)
検分終了後、主催社によるインタビューが行われました。
五番勝負に向けての抱負が語られています。
まずは防衛戦に臨む加藤女王のインタビューです。
(若葉)
記念撮影を終え、庭園から「松風の間」に場所を移して対局室の検分が行われました。
検分はタイトル戦の恒例行事です。対局者にとって集中できる環境であるかどうかを本人が最終確認します。対局で使用するものは盤・駒や座布団、照明から空調に至るまで細部に渡って入念に事前準備がなされていますが、対局者から要望が出た場合はその場で調整することになります。
今回は陣屋での対局ということで特に問題はなく、検分は短時間で終了しました。
(駒台などまずは身の回りのものを確認)
(次に使用する駒の感触を確かめる)
(今回用意された駒は3種類。最終的に影水作、錦旗書のものが選ばれた。使い込まれて飴色に輝く逸品で、数多くのタイトル戦を見守ってきた歳月を感じさせる。上田女流三段も「この色はなかなか出ないですよね」と思わずうなる)
(「どの駒にしますか?」と尋ねられて、「迷ってしまいます」と困った表情を見せる加藤女王)
(若葉)