対局場の「時宗総本山 遊行寺(ゆぎょうじ)」は、正式な寺名を藤澤山無量光院清浄光寺(とうたくさんむりょうこういんしょうじょうこうじ)といい、時宗の開祖である一遍上人から数えて四代目の呑海上人が正中2年(1325年)に開山しました。藤沢市の中心部は近世初期に置かれた東海道の宿場を起源に発展し、この清浄光院の門前町としても栄えてきた歴史があります。歴代の遊行上人が引退後の住まいとしたことから、遊行寺と呼ばれ親しまれてきました。マイナビ女子オープンの開催は3期連続3回目になります。
入り口にある冠木門の総門を抜けて続く石段は、阿弥陀の四十八願になぞらえて四十八段の「いろは坂」と呼ばれます。石段を登ると樹齢数百年という大イチョウがあり、左手には安政6年(1859年)建立の境内で最も古い建造物となる中雀門、正面には一遍上人像の向こうに本堂が見えてきます。
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