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第9期 >> 挑戦者決定戦

記者会見

2016.03.02

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18時から五番勝負に関する記者会見が行われました。

■日本将棋連盟 青野照市・専務理事
女流棋界の最高棋戦を作っていただくということでできたこの棋戦も、今期で第9期になります。数々の素晴らしい勝負が行われまして、素晴らしいタイトル保持者が生まれました。現在は加藤女王が2期保持されています。今回の挑戦者になりました室谷女流二段は、修行したいということで大阪から上京して2年くらいになるのですが、結果を残したかなという気がいたします。準決勝、決勝と強者を破りまして、本当に実力をつけて、素晴らしい女流棋士に育ったなと思います。今回はこの2人の対決ですから、ぜひ注目をしていただければと思います。考えてみればマイナビ女子オープンは五番勝負を8回行いましたけれども、3勝2敗のフルセットがないんですね。両者に力を出していただいて、フルセットまで戦っていただければと思います。『週刊将棋』や『将棋世界』で報じられますけれども、ぜひ注目していただいて、第1局の陣屋、第2局の郡山と、現地にも足を運んでいただければと思います。

■室谷由紀女流二段
――西山奨励会三段は子どものころからお付き合いがあるということですけれども、どんな思いで対局に臨まれたか、また勝ったことで、改めて喜びの言葉をお聞かせいただければと思います。
室谷 西山さんとは、私が女流棋士になったころからずっと一緒に過ごしていました。東京に来てからは将棋を指すことがなくなりまして、2年ほど前にマイナビ女子オープンの予選で指して以来の対局でした。奨励会三段ということで、ぶつかっていく気持ちで対局に臨みました。対局中はリラックスして指すことができました。内容は最後グダグダになってしまったのですが、力は出しきれたかなと思っています。
 タイトル挑戦は女流棋士になってからのひとつの夢でしたので、挑戦者になることができてホッとしています。これから1ヶ月後に五番勝負が始まりますが、初めてのタイトル戦ですので、楽しんで将棋を指せればいいなと思います。
――東京に来られてからめきめきと力をつけられた印象がありますが、ご自身ではどのように感じていらっしゃいますか。
室谷 自分ではそうした意識はないのですが、関西から出てくるときに、師匠とは3年という約束を決めまして、残り1年ということで、焦っている部分もありました。いまはこの1年にかけようという思いが強いです。

■加藤桃子女王
――室谷さんとのこれまでのお付き合いから、お話をうかがえればと思います。
加藤 室谷さんとはある仕事で対局をしたことがあって、2年連続でこてんぱんにやっつけられてしまったんですね。それで私もリベンジするしかないと思って、練習将棋をやってくださいとお願いして、1年くらい将棋を教えていただいていたんですが、いまはちょっとお休みしているところです。
 室谷さんはすごく作戦家で、終盤も鋭くて、私の理想とするような将棋を指されるので、うらやましいという気持ちがありました。今日の将棋も鋭いところもありましたし、丁寧に受けつぶしたところもあったので、素晴らしい将棋を指すなと思っています。
――そんな挑戦者を迎えて、この五番勝負どのように戦われるか、意気込みをお願いします。
加藤 室谷さんが初めてのタイトル戦ということで、経験というところでは私は場数を踏んでいるとは思うのですが、努力している量がすごく、そうした姿を見ているだけで尊敬してしまうので、その努力量をちゃんと上回ることができるかが焦点かなと思っています。思いきりぶつかっていければと思っています。

(文)