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第5期 >> 五番勝負第1局

長谷川女流二段、用意の作戦を披露

2012.04.08

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120408_8.gif先手番を得た上田女王は早々に作戦を居飛車に決めた。対する長谷川女流二段は得意の中飛車に。事前の予想通り、対抗形に進んだ。そして、序盤でさっそく油断ならない手が現れる。△6二玉(図)がそれで、ここは△5五歩と位を取る実戦例が多い。後手番ながら位を取って伸び伸びと指す、「ゴキゲン中飛車」と呼ばれる戦法だ。現在、このゴキゲン中飛車には「超速▲3七銀戦法」と呼ばれる先手の作戦が猛威を振るい、後手の勝率が芳しくない。ゴキゲン中飛車vs超速はプロ将棋の最先端をいく戦法で、研究が日進月歩で進んでいる。後手が変化した理由もその辺りにありそうで、序盤で差をつけられないように、最新形を外して自身の経験豊富な形に持ち込む意図があるのだろう。実戦は図から▲6八玉△8八角成▲同銀と進み、角交換型の将棋に。過去に似た形はあるものの同一局面はない。互いに構想力が問われる序盤になりそうだ。

(文)