加藤奨励会1級が打ち込んだ△6九角(図)に、飯島七段が「えっ」と声を上げた。▲4八飛~▲6八金引で角は取られてしまうが、その間に△2五歩から飛車先突破を狙うつもりだ。強引なようだが、一方的に飛車がさばければ角金交換程度の駒損ならお釣りが来ることも多い。飯島七段は「成立している可能性は高いと思います」と話す。先手も▲4八飛では飛車先を破られてしまうので、▲3八角が考えられるという。以下△5八角成なら▲6八金引△5九馬▲1六角とし、次に▲4八銀で馬の捕獲を目指す。「まさかこんなに早くドンパチが始まるとは思っていませんでした」と飯島七段。
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