昼食休憩明けの▲6六角から中盤戦に突入しました。里見女王は、相手に駒組みの余裕を与えず、積極的に仕掛けていきます。対する加藤奨励会1級は△5一角と守りに角を使い、相手の攻めをしっかりと受け止める方針です。
56手目△1六歩の局面で控室の谷川浩司九段に見解を聞きました。
「後手の主張は1筋の反発だけですからね。7三の銀と6一の金はどうしようもありません。ただ、先手も忙しいといえば忙しい局面です。△1七歩成とと金を作られたときに▲同香と払える形を作っておきたいのですが、先手陣も堅いように見えて3七の桂を跳ねると途端に嫌な形になります。▲2五桂もどうか、というところです」
(夏芽)