戦型は先手番の里見女王が三間飛車に振り、▲７六飛と浮く「石田流」の作戦を選びました。相手の動きを見ながら素早く攻撃態勢を築き、積極的に仕掛けていく方針です。これに対して加藤奨励会１級は「居飛車穴熊」と呼ばれる囲いを目指し、守りの堅さで勝負する姿勢を見せています。

現在は35手目▲６五歩と角道を開けた局面です。このまま駒組みが続けば作戦負けになると判断した里見女王の決断の一手と言えます。この手に対して加藤奨励会１級が20分以上考えています。

（夏芽）

本日は、午後１時より関西将棋会館で久保利明九段、長谷川優貴女流二段による大盤解説会が行われます。お近くの方は是非ご来場ください。

【日時】受付13：00～　開始13：30～終局まで
【場所】関西将棋会館４階「多目的ルーム」
【料金】一般1,500円、支部会員・女性・子ども1,200円
【定員】先着80名（当日受付）
【解説】久保利明九段
【聞き手】長谷川優貴女流二段

（夏芽）

12時になり昼食休憩に入りました。局面は38手目△２二金まで進んでいます。里見女王は美濃囲いに組み、角を持ち駒にして十分な攻撃態勢を築いたのに対し、加藤奨励会１級は遠い１一のマスに玉を運び、金銀２枚を寄せて守りを固めています。

ここまでの消費時間は▲里見１時間８分、△加藤51分。対局は13時に再開します。

（夏芽）

（里見香奈女王の注文は、きつねうどん）

（加藤桃子奨励会１級の注文は、冷やしたぬきそば）

（夏芽）

13時になり、立会人の久保九段の合図で対局が再開されました。ここからは終局まで休憩なく指し続けます。

里見女王はひと呼吸おいて▲６六角と打ちました。この角は攻めにも守りにも働く、振り飛車の急所となる一手です。次に▲７四歩と突くことで８四の飛車を狙っています。

（夏芽）