10時50分、盤上では駒組みが続く。控室には千葉幸生六段が訪れた。「まだ検討という感じではないですね」。千葉六段は日本将棋連盟モバイルのメールマガジンを、飯島七段は『将棋世界』で「今日から指せる！ 横歩取り裏定跡の研究」をそれぞれ連載している。



（談笑する飯島七段＝左と千葉六段）


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本局のレポートは『週刊将棋』３月12日号、観戦記は３月19日号にそれぞれ掲載される。こちらもあわせてお楽しみいただきたい。



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図の局面で清水女流六段が時間を使っている。「▲７七桂と跳ねていいならそうしたいですよね」と検討陣。後手からは△２五歩▲同歩△同飛の決戦策があるので気になるところだが、以下▲２一飛△２七飛▲３九金△２八歩▲３八金（参考図）の展開は先手が指せるようだ。

先手は一段金の形を維持することで、後手の仕掛けに備えることができている。

しかし、実戦で清水女流六段が選んだのは▲５八金。こうなると飛車交換後に△２八飛のスキが生じる。飯島七段は「大丈夫でしょうか」と継ぎ盤へ向かった。
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控室で飯島七段が読んでいた『第３回将棋電王戦公式ガイドブック』は２月28日発売の新刊。１階の販売コーナーに置かれている。最新号の『将棋世界』４月号も販売中だ。表紙は棋王戦五番勝負に挑戦中の三浦弘行九段。




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12時10分、図の局面で昼食休憩に入った。後手は何度か△２五歩と仕掛けるタイミングがあったが、加藤奨励会１級は決戦を見送っている。この局面でも△２五歩▲同歩△同飛は考えられるが、清水女流六段は▲６七金右と離れ駒をなくす手を急がなかった。これまでの流れから「仕掛けがこないと判断したのでしょう」と飯島七段。じっくりとした持久戦になることが予想される。消費時間は▲清水53分、△加藤１時間16分。対局は13時に再開される。


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