渡部女流初段が馬を作って銀を繰り出すのに対し、甲斐女流五段は手に乗って飛車をさばきました。図で渡部女流初段は△７一金と渋い受けを見せていますが、先手は大駒２枚がよく働いており、主導権を握っています。う

（手に乗ってさばいた甲斐女流五段）

（紋蛇）

中継室に中村真梨花女流三段が来訪しました。

（中村真梨花女流三段）

「大変な勝負に見えますが、ここで銀取りをどう受けるかですね。銀を助けるためだけに１手指さなければいけないのが、悔しいですね」と中村真女流三段（棋譜コメントより引用）。

（紋蛇）

渡部女流初段が銀を見捨てて飛車を成り込み、終盤戦に突入しました。


△6六歩は急所の叩き。飛車と金、どちらで取っても△５四桂が両取りになります。

（紋蛇）

図は▲６六金と歩を払った局面。渡部女流初段は△５四桂かと思いきや、△１三桂と指しました。

△１三桂は玉の逃げ道を広げた意味。△５四桂は▲５六馬△６六桂▲同馬と、手厚く指されて困ると判断したのかもしれません。中継室で「△１三桂では後手変調」といわれています。先手優勢がはっきりしたようです。

（苦しい渡辺女流初段。勝負手を繰り出せるか）
（紋蛇）

先手の決めどころといわれていた局面で、甲斐女流五段は19分使って▲３四銀成と指しました。残り時間は10分を切っています。

（甲斐女流五段。寄せを読みきったか）
（紋蛇）