清水女流六段は58手目に△８七歩ではなく△８五歩と比較的穏やかな順を選びました。
左図は57手目の局面と比べて、先手の角が少し楽になっています。この角は将来△５三角成と切り飛ばす手があるので、あとは先手の飛車がさばけるかどうかが焦点になります。
控え室では、図から（１）△８七歩▲７三桂成が検討されていました。しかし本譜は（２）△８五同桂。

63手目の局面から△８五同桂▲同飛△７七飛成▲４八銀△５五角▲８三飛成と進んで左図。懸案だった先手の飛車が大きな駒損もなくさばけました。こうなると先手は穴熊の堅さを生かして戦えそうです。


（牛蒡）

夏の盛りは過ぎたが、まだまだ暑い日が続く。千駄ヶ谷の上空には、もくもくと夏らしい雲が浮かんでいる。

▲８二歩△同飛▲７五歩として図の局面。
▲８二歩は▲７四歩～▲７三歩成を厳しくする手筋ですが、後手にも△８七歩▲同飛△７六歩のお返しがあります。現局面は後手ペースといえそうです。

（両対局者の朝の表情）

（牛蒡）

本局と▲中澤沙耶アマ－△長谷川優貴アマ戦（９月10日対局）のレポートは、今週水曜発行の週刊将棋９月21日号に掲載されます。写真の14日号では、▲中井広恵女流六段（LPSA所属）－△貞升南女流１級戦がレポートされています。