先ほど紹介した▲５五銀から△３一玉▲４五歩（図）で開戦しました。対して後手は△４一飛で対抗。先手は玉頭で戦いを起こして怖い面もありますが、右玉を得意とする中澤女流初段は慣れたものかもしれません。塚田女流初段はうまくカウンターを合わせたいところです。

（先手番の中澤女流初段は積極的に動いた）

（今年の塚田女流初段は後手番でよく勝っている）

（牛蒡）

将棋世界と将棋年鑑は、発行＝日本将棋連盟、販売＝マイナビ出版です。将棋世界の2021年９月号には、６月26日に行われた一斉予選の記事が掲載されています。将棋年鑑の令和３年版も好評発売中です。将棋年鑑では棋士・女流棋士がさまざまな質問に答えています。塚田女流初段は「ABEMAトーナメント、自分がリーダーなら誰と組みたいですか？」に山根ことみ女流二段、石本さくら女流二段と回答していました。中澤女流初段は「第一感の手が実際の着手になる割合」を６～７割と答え、「いまだから言える失敗談」では、方向音痴による失敗がたくさんありますとのことでした。


（牛蒡）

戦型は角換わりになりました。通常の手順とは違い、７手目▲６八銀に△８八角成▲同金。先手が誘い、後手がそれに乗った形です。先手は８八金型のままで戦えれば１手得になります。

２図は10時55分の局面。中澤女流初段は得意の右玉に構えました。▲５五銀に△５四歩▲同銀△同銀は▲７二角で両取りが決まりますが、△５四歩▲同銀△７二銀は先手の５四銀が銀挟みになります。したがって△５四歩には▲６六銀が予想されます。

（初手▲２六歩）

（２手目△８四歩）

（３手目▲７六歩）

（牛蒡）

定刻の10時に対局が始まりました。塚田女流初段は女流棋士番号が51、中澤女流初段は53。塚田女流初段が上座です。振り駒の結果はと金が３枚。中澤女流初段の先手です。


（９時49分に中澤女流初段、50分に塚田女流初段が入室）

（塚田女流初段は前期、挑戦者決定戦まで勝ち上がった）

（中澤女流初段は第６期以来の本戦進出。当時はアマ選手だった）

（対局室は銀沙の間）

（記録係の中村真梨花女流三段が駒を振った）

（牛蒡）

第15期マイナビ女子オープンの本戦は昨日、渡部愛女流三段－大島綾華女流１級戦（渡部勝ち）で開幕しました。本日は塚田恵梨花女流初段－中澤沙耶女流初段戦を中継します。
2021年８月18日（水）10時から東京・将棋会館で指されます。持ち時間はチェスクロック使用で各３時間。切れたら一分将棋。先後は振り駒で決定します。

【主催＝マイナビ】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

【第15期本戦トーナメント表】
https://www.shogi.or.jp/match/mynavi/15/honsen.html

【棋譜中継ページ】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/15/mynavi202108180101.html

（牛蒡）