図の局面で塚田女流１級が時間を使っています。本日、東京で対局立会人を務める金沢孝史五段は、△４五銀から４六角を追う順を指摘。角のラインをずらせば△６五歩を突けるようになります。先手陣は６八金型で角が狭いのもポイントです。

（中継室で進行を見守る金沢五段）

（牛蒡）

両者は本局が初手合いです。ただ、塚田女流１級の予選後の談話によれば、ふたりで練習将棋を指すこともあるそうです。（談話の全文は「こちら」）


塚田女流１級は第４期からアマチュア選手として本棋戦に参加。第７期と第８期は本戦出場を果たしました（第５期のみ不参加）。第９期からは女流棋士として参加、今期で２期連続の本戦出場です。


加藤奨励会初段は第５期から参加。第７期から第10期まで４連覇を達成しました。永世女王の称号（５期連続、または通算７期獲得）を懸けた前期は惜しくも失冠。今期は本局が初戦です。

（牛蒡）

先手は矢倉を志向しました。後手の作戦は対矢倉左美濃急戦です。２筋の歩交換から４六角の形にしたのは先手の工夫で、△６五歩の攻めを牽制しています。

（加藤初段の初手は▲７六歩）

（塚田女流１級は先手番よりも後手番のほうが勝率が高い）

（牛蒡）

（対局室は銀沙の間。塚田女流１級は下座で待っていた）

（加藤初段は「こちらでよいでしょうか」と確認してから上座へ）

（塚田女流１級）

（振り駒は加藤初段の振り歩先。結果は歩が３枚、加藤初段の先手）

（牛蒡）

本戦１回戦第２局は塚田恵梨花女流１級－加藤桃子奨励会初段戦です。2018年９月26日（水）10時から東京・将棋会館で行われます。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）で使いきると一分将棋。先後は振り駒で決定します。

【主催：株式会社マイナビ】
https://www.mynavi.jp/

【第12期マイナビ女子オープン本戦トーナメント表】
https://www.shogi.or.jp/match/mynavi/12/honsen.html

【棋譜ページ】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/12/mynavi201809260101.html

本局の中継は棋譜コメントを独楽記者、ブログを牛蒡が担当します。よろしくお願いします。

（牛蒡）