【勝った西山女王へのインタビュー】
――お疲れ様でした。一局を通してどうだったか、伺いたいと思います。まず序盤についてはいかがだったでしょうか。
西山 類型のある形で、序盤はまずまずと思っていたのですが、途中で指されてから嫌な変化に気づくことがあって、切り替えました。
具体的には、△４二角と引いたあたりでは、本当は（62手目）△６四角と上がらずに△８五歩と仕掛けたいと思っていましたが、▲５三歩と打たれるのをうっかりしていました。
――中終盤はいかがだったでしょうか。
西山 難しかったですね 何回か逆転したと思います。
――勝ちだと思ったのはどの辺りでしょうか。
西山 最後です。（122手目△５八金と）銀を取って、上部が広く詰まないと思いました。
――防衛まであと１勝となりました。第３局への意気込みをお願いします。
西山 大一番となりますけど いつも通り指せるよう、平常心で挑みたいです。
【敗れた里見女流四冠へのインタビュー】
――同じように序盤からうかがいます。銀冠は作戦だったでしょうか。
里見 具体的に考えていた作戦ではなかったです。
――終盤はいかがだったでしょうか。
里見 こちらも結構薄いので、一手一手が少し難しかったです。
――ポイントは どのあたりだったでしょうか。
里見 そうですね。 攻め合ったタイミングがおかしかったかもしれません。
――苦しい立場になりました。第３局への意気込みをお願いします。
里見 自分の力を出し切れるように勉強して挑みたいと思います。
（独楽）
128手まで西山朋佳女王が勝ちました。終局時刻は17時13分。消費時間は▲里見３時間０分、△西山３時間０分。
五番勝負第２局は西山が制して開幕から２連勝。初防衛にあと１勝と迫った。第３局は５月14日（火）埼玉県さいたま市「桜茶屋」で行われる。
（八雲）
図は17時前の局面。後手の西山女王が優勢との評判です。
△５八歩成▲３八玉△２七金▲２九玉△２八金▲同玉△２七歩成▲３九玉△２八とまでの詰めろです。
16時30分頃、再び後手がペースを握っているようです。まだ難しいところはあるようですが、里見女流四冠の残り時間は７分しかありません。形勢の差だけではなく、時間の切迫も気になります。
（独楽）