より自由な将棋を指す~将棋世界2018年9月号掲載 豊島将之新棋聖共同記者会見|将棋情報局

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より自由な将棋を指す~将棋世界2018年9月号掲載 豊島将之新棋聖共同記者会見

「将棋世界 2018年9月号」のトップ記事は「豊島将之新棋聖誕生―羽生のタイトル100期阻む―」。相崎修司氏の観戦記と、終局直後の豊島新棋聖による共同記者会見全文を収録しています。本ページでは記者会見の部分をご覧いただきます。

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感想戦終了後、豊島新棋聖に対する共同記者会見が開かれた。その内容を紹介する。

 

―――初タイトルの感想を改めてお聞かせいただけたらと思います。

「20歳の初タイトル挑戦から、8年近くかかり結構長かったですが、あきらめずにやってよかったなと思います」

―――師匠の桐山清澄九段も棋聖を3期獲得されています。

「師匠には、奨励会に入る少し前から8年くらい月1回くらいで教わっていました。師匠が取ったことのあるタイトルなのは、何かの縁かなと思います」

―――次の目標を教えてください。

「王位戦も挑戦中なので、まずはそこですね。第1局はいいところなく負けてしまったので、巻き返せるように。相当頑張らないと厳しいだろうと思っているので集中したいです。ほかの対局も重要な対局がたくさんあるので頑張りたい」

―――関西の近い世代には糸谷哲郎八段や菅井竜也王位と、すでにタイトルを取っている棋士がいます。焦りはなかったでしょうか。

「初めはそういう気持ちもありましたが、だんだんとそういうのがなくなって、さほど他人のことは考えずに、自分ができることに集中したいという思いに変わってきました」

―――タイトルホルダーとして、どのようなことを心掛けたいですか。

「これまでは勝ち負けにこだわってきたので、内容的にはもう少し自由な感じで指せたら、よりいいかなと思います」

―――若手棋士の台頭に注目が集まる昨今ですが、どういう理由や要因があると考えますか。

「少しずつ、将棋が新しくなってきていると思います。将棋ソフトの影響も含めて、これまでの経験が生きない形が多く出現した結果、若い方が活躍されているのかなと思っています」

―――タイトルを取れるか不安になったという話もありました。心が折れかけたこともあったかと思いますが、ここまで頑張れた原動力は何でしょうか。

「子どもの頃から好きで始めた将棋なので、純粋に楽しいということがあります。25歳頃からいままではつらいとも感じていましたが、周りの方や応援してくださる方がいて、頑張ろうと思っている自分がありました」

―――今年の豊島棋聖は、王将戦の挑戦から始まり、ここまで充実していると思いますが、その実感や好調の秘訣について心当たりはありますか。

「今年はタイトル戦で3回挑戦できましたが、そのような経験はこれまでなかったので、棋力がついた実感があります。王将戦の挑戦失敗とA級順位戦のプレーオフ敗退が重なりましたが、そこで気持ちが折れることなく、高いモチベーションが続いたのがよかったと思います」

―――八大タイトルを8人で分け合う状況について、どのようにお考えですか。

「トップクラスのレベルでは力が拮抗しているのかなと思います。A級順位戦で6人プレーオフになったのも、その証拠ではないかと思います」

 

 

相崎修司氏の観戦記は将棋世界2018年9月号でお読みいただけます。

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