2018.07.23
竜王戦ベスト4決定! 「直対成績」と「暑さ耐性」から挑戦権のゆくえを占う!
羽生善治竜王への挑戦権を争う第31期竜王戦決勝トーナメントの久保利明王将―増田康宏六段戦が7月19日に、豊島将之棋聖―深浦康市九段戦が20日に行われ、久保王将と深浦九段が勝って準決勝に進出し、これにより1組優勝の広瀬章人八段、すでに勝ち上がっている三浦弘行九段とあわせ、今期のベスト4が決定しました。本ページでは4者のこれまでの対戦成績と「暑さ耐性」から挑戦権のゆくえを占います。
今期の竜王戦決勝トーナメントも、いよいよ大詰めを迎えました。
都成竜馬五段に勝った藤井聡太七段は増田康宏六段に敗れ、勝ち上がった増田六段は佐藤康光九段に勝ったものの久保利明王将に敗れ、今期もランキング戦下位からの「竜王ドリーム」は実現しませんでした。
ベスト4に勝ち上がった顔ぶれは、現役タイトル保持者の久保王将を含めいずれもタイトル獲得経験があり、なおかつ現役A級という、まさに猛者と呼ぶにふさわしい4人となりました。
これまでの直接対局戦績
さてその4者、これまでの直接対局の戦績は以下のようになっております。
(表中順は上段から、トーナメント表左→右の順)
表を見ると、準決勝でぶつかる久保王将―広瀬八段、深浦九段―三浦九段の対戦成績には意外な差がついているのがわかります。
また、左の山の両者は、右の山の両者との対戦成績が対照的で、広瀬八段は深浦九段、三浦九段に大きく勝ち越しているのに対し、久保王将はほぼ互角の戦いを繰り広げています。
もちろん、超強豪同士の一発勝負、決勝も三番勝負の短期決戦ですので何が起こるかは分かりませんが、傾向としてはそういうことのようです。観戦の際に「参考程度」に「ちらっ」と思い出していただければ幸いです。
では、次にもうひとつ、今の時期の戦いを占うに欠かせない要素を見ていただきます。
暑さ耐性
いや、暑いですね。とにかく暑い。
これだけ暑ければ、プロ公式戦にも影響が出てもおかしくないと思いませんか。
プロ棋士だって人間です。
対局自体は室温に配慮された部屋で行われますが、朝から暑いですから対局場に行くまでに気力体力がダウンしたり、当日に限らず、眠れない、食欲がないなど、日常生活に異常をきたすことも考えられます。
そこで情報局では、過去5年にさかのぼって4者の夏(7月、8月)における成績を調べてみました。(※今年の夏は異常、と申しますか年々異常さが増してきている気はしますが、参考までに)
こちらです。
はい。広瀬八段がもっとも高い勝率をあげています。
2015年度のみ2―7と大きく負け越していますが、これは羽生善治王位(当時)に挑戦した第56期王位戦七番勝負の1―4をまるまる含んだものです。
だったら王位戦の挑戦権を獲得していなければ・・・
・・・って、棋士の方々はなにも7月8月の勝率を上げるために対局しているわけではありませんからね。情報局が勝手に区切ったところにたまたま2―7が含まれていたというだけで、これは仕方ないです。もちろん、他の3棋士の成績に関しても同じことが言えます。
情報局独自の「暑さ耐性」という尺度では、広瀬八段有利と出ました。が、こちらもあくまで「参考程度」&「ちらっ」とでお願いいたします。
☆
皆様、アツい戦いがまもなく始まります。
応援している棋士が残っている方は、精一杯応援しましょう!
そうでない方は、熱戦に期待しましょう!
ただし、アツくなりすぎは要注意です。熱中症は屋外だけでなく、室内でもなりえる症状です! 水分、塩分の摂取と、室温の調整をどうかお忘れなく!
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