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高見泰地叡王誕生! ニュースターの奨励会以前と、師匠・石田和雄九段の話

金井恒太六段と高見泰地六段による第3期叡王戦七番勝負第4局が26日、群馬県富岡市「富岡製糸場」にて行われ、高見が勝ってシリーズ成績を4―0とし、初代叡王に輝きました。本ページでは、棋界のニュースターとなった高見の奨励会入会以前のお話と、師匠の石田和雄九段についてのお話を紹介します。

高見泰地叡王、おめでとうございます!

高見叡王は、七番勝負へ名乗りを挙げた準決勝の対丸山忠久九段戦を、師匠・石田和雄九段の扇子を手に戦ったことが話題になりました。

揮毫は「為高見泰地君 祈活躍 九段 石田和雄 H26.11.9」

準決勝・対丸山戦の開始前、高見は師匠直筆の扇子を開いた(日本将棋連盟提供・撮影:牛蒡)

 

その石田九段、弟子がタイトルを取るかという一戦が行われた対局場、富岡製糸場を「お忍び」と称して訪れていました。

子煩悩なお師匠で、弟子の皆様は幸せですね!

ほっこりと心和む「師弟愛」を見せていただきました。

しかし、感想戦の最中に対局室に現れた師匠・石田九段の姿を見た高見新叡王が、びっくりして(?)師匠のほうを二度見、いや三度見したように見えたのは気のせいだったのでしょうか。

 

石田九段は、杉本昌隆七段―藤井聡太七段のラインを産んだ板谷進九段と同門の板谷四郎九段門下。

藤井七段の大活躍、そして高見叡王の誕生・・・

師弟の絆が強い板谷一門、ただいま大ブレイク中です。

 

 

さて、高見叡王については七番勝負登場が決まってから「四段昇段記」などを将棋情報局で取り上げさせていただきました。

叡王獲得で、何をしよう・・・と考えて、今回はプロ入り前、いやもっと前の奨励会入り前の大会での活躍を紹介しようと決めました。

プロ棋士は、かつて小学生大会などで活躍している方がほとんどです。高見叡王も出ているはずだ、と。

調べてみると、やっぱり出場されていました!

将棋世界2004年10月号、第3回全国小学生倉敷王将戦の記事に高見泰地「君」を見つけました!

写真がこちらです。

面影、あるある! むしろ面影しかない!(すみません)

高見君は高学年の部決勝まで進み、現アマ強豪の中川慧梧君に敗れて惜しくも準優勝でした。

大会を終えたあとの、上位入賞者の写真です。下段右から3番目が若き高見叡王。

高見君以外にも現プロ棋士が写っています。

右端が菅井竜也君、右から5番目が佐々木大地君。

佐々木君は低学年の部で優勝! 「疲れました。今日は四局目の将棋が苦しかった。決勝は中盤で勝ちになったと思いました。将来は深浦八段(当時)のような棋士になりたいです。」とコメントしています。

佐々木君の現在はご存じの通り。その後深浦門下となって、見事プロ入りしました。

ちなみに、深浦康市九段のお師匠は花村元司九段で、板谷四郎九段と同門の木村義雄十四世名人門下です。

 

菅井君は決勝トーナメント出場を懸けて佐々木「勇気」君と対戦していました。

記事にはこうあります。

「実はこの二人、四カ月前に小学生名人を懸けて戦っている。佐々木君が小学生名人の貫禄を見せるか、それとも菅井君のリベンジなるか・・・」

倉敷王将戦の結果は菅井君のリベンジとなりました(その後、決勝トーナメント初戦=準決勝で高見君に負け)が、ちょっと待ってください。四カ月前の小学生名人戦も、気になりますよねえ。

佐々木勇気君は、その後石田門下として奨励会員となり、プロ入りした佐々木勇気六段その人ですし。

 

はい、調べました。

 

将棋世界2004年6月号、「第29回小学生将棋名人戦」の記事内に写真がありました。

左が佐々木勇気君、右が菅井竜也君。

トーナメント表もご覧ください。

おや、高見君はいませんね。どこかで敗れてしまったのでしょうか。

東日本大会には他に長谷部浩平君、三枚堂達也君、永瀬拓矢君、西日本大会には斎藤慎太郎君、佐々木大地君の名前があります。

伊藤沙恵さんは名前が掲載されている中では唯一の女子ですが、決勝トーナメントまで駒を進めています。パチパチパチ。

この記事のリポート係を務めた島井咲緒里女流二段によると、

 

「準決勝第一局は伊藤さんと、4年生である佐々木勇気くんの対戦となりました。東日本代表の決戦という形になりましたが、二人は同じ石田先生(和雄九段)の道場に通う仲間だそうです。この日は二人の応援に、石田先生も駆けつけてらっしゃいました。」

 

駆けつけて???

な、なにっ!

石田先生、スタジオ来ちゃってるぅ!

先生の子煩悩ぶりは、ここ数年に始まったことではないようです。

 

 

おっとっと。石田九段を追いかけていたら、主役の高見叡王を置いてけぼりにしてしまいましたね。

取ってつけたようではありますが、一番大事なことですのでいま一度・・・

 

高見泰地叡王、おめでとうございます。

これからも、一門あげて師匠を喜ばせる活躍をしてくださることと信じております!


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