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第１局

神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

　▲西山朋佳奨励会三段
勝△加藤桃子女王

122手で加藤の勝ち
戦型：▲ノーマル四間飛車からの相銀冠
消費時間　▲3：00　△2：50

両者深々と一礼し、五番勝負が開幕。

角取りに銀を打たれた西山は苦しいと見て図から▲６八飛の勝負手を放ち、角を取る△５五銀に▲６三飛成と銀損で飛車を成り込んだ。以下、端をからめて猛烈に追い上げたが、加藤が逃げ切った。両者の感想は以下の通り。
加藤「駒得だから悪いわけはないんだろうな、と思いつつも、（自陣に）端攻めがあるので、間違えたら悪くなってしまうという怖さがあって、何が正解なのかわからなかったです。実戦も差を詰められた気がしますし、最善手を指し続けたという感じではなかったです」
西山「ちょっと分が悪いと思いましたが、端攻めが結構厳しいと思っていたので、まだ望みはあるかなと」

好スタートを切った加藤だったが・・・

第２局

甲府市「常磐ホテル」

　▲加藤桃子女王
勝△西山朋佳奨励会三段

98手で西山の勝ち
戦型：△角道オープン四間飛車
消費時間　▲2：54　△2：50

歩得を果たし、▲４五桂と跳ねて７七角と連携させ飛を攻める加藤。しかし西山の指し手は飛を差し出す△４五同桂！　以下駒損ながら猛攻を続ける。加藤が受けを間違え西山が制勝。
西山「駒損の上に歩切れになる展開なのでためらったんですが、ここまで時間を使っていたので、いくしかないかなと」
加藤「（△４五同桂は）ビックリしました。ただ、西山さんらしいなと思いましたし、実際に受け間違えてしまいました」

第３局

福島県郡山市「ホテル華の湯」

勝▲西山朋佳奨励会三段
　△加藤桃子女王

119手で西山の勝ち
戦型：▲初手７八飛からの相銀冠
消費時間　▲2：30　△3：00

西山は４七にいた金を▲３七金寄（図）として手応えを感じたようだ。玉のコビンをガードしつつ、飛を敵陣に通して味が良い一手。
西山「▲３七金寄で自玉が安全になり、攻めに専念できる形になったので、ここで指せるようになったかなと」
加藤「あまり力が出せなく、残念な結果ではありました。第４局はまたすぐですので、やはり気持ちを切り替えて準備したいと思います」

第４局

東京都渋谷区「将棋会館」

　▲加藤桃子女王
勝△西山朋佳奨励会三段

150手で西山の勝ち
戦型：△角道オープン四間飛車→中飛車
消費時間　▲3：00　△3：00

女王獲得を決めた金。▲６九同金△同桂成▲同玉△３六馬▲同歩△５八銀▲同玉△５六香と進み、以下も手数は掛かったが即詰みに打ち取った。
西山「（勝ちを意識したのは）最後の金を打ったところ（134手目△６九金）で、詰みが見えたので。」
加藤「第５局がないことが残念。また来期、頑張りたいなと思います。」

西山朋佳新女王

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