新刊案内「角換わり名局集」 ~谷川浩司九段が得意戦法「角換わり」の名局を詳解~|将棋情報局

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新刊案内「角換わり名局集」 ~谷川浩司九段が得意戦法「角換わり」の名局を詳解~

大好評の「将棋戦型別名局集」第7弾は、谷川浩司九段による『角換わり名局集』です。

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谷川浩司九段が自身の得意戦法でもある「角換わり」を100局、丁寧に解説した「角換わり名局集」が、5月23日に発売開始となります。

 

本書の章立ては以下の通りです。

巻頭特集 角換わりの変遷
第1部  角換わり名局鑑賞 1970年以前編
第2部  角換わり名局鑑賞 1971年~2000年
第3部  角換わり名局鑑賞 2001年以降

 

まず、巻頭特集「角換わりの変遷」

1・江戸時代、昭和、大正
2・木村定跡
3・腰掛け銀の衰退
4・腰掛け銀の復活
5・新時代の角換わり

の5項目により、角換わり定跡の移り変わりを大まかに知ることができます。

 

「角換わり名局鑑賞」は3部に分かれていますが、すべて時系列で古い将棋から並べられています。

取り上げられている将棋のうち、一番古いものは・・・

1744年11月17日 ▲伊藤看寿―△八代大橋宗桂戦!

 

一番新しいものは・・・

2017年6月2日 ▲藤井聡太―△澤田真吾戦!

 

その差約270年!

その間に指された角換わりの将棋のうち、定跡に一石を投じた対局など主要な100局が解説付きで収録されています。

さらに100局のうち、谷川九段ご本人が指された将棋とピックアップした将棋の計30局は、「谷川浩司が見た急所」が付き、要点が特にわかりやすいよう解説されています。

 

 

本ページでは収録局の中で一番古い「第1局 江戸時代の角換わり 伊藤看寿―八代大橋宗桂」内、「谷川浩司が見た急所」の1ページをご覧いただきます。

A図、270年前にもかかわらず、現在のプロ将棋でも現れる形が本当に指されていたのですね! ロマンを感じます。その次のB図は、現代将棋に慣れた目で見ると、見慣れない印象ですね。

実はこの将棋、谷川九段が見出しを「不可解な終盤戦」としたように、終盤で「御城将棋ならでは」とも言える摩訶不思議な指し手が続くのですが・・・それは本書でお読みいただきたいと思います。

 

最後に、谷川九段による「まえがき」をどうぞ。


まえがき
 角換わり将棋は江戸時代の頃から指されていた、随分昔から存在する戦法です。序盤早々に角を交換して、それからおもむろに駒組みが始まるという特殊な部分を持っているので、お互いの意思が合致しないと、角換わりの戦型にはなりません。
 序盤の早い段階でお互いに角を持ち合うので、打ち込まれる隙を作らないために駒組みには神経を使います。本書でも数多く採り上げた、腰掛け銀の作戦は仕掛けの時期が難しく、千日手になりやすいので注意が必要です。千日手を打開するために、多くの棋士が試行錯誤を繰り返しながら新しい工夫を試みました。
 持ち駒の角を使うタイミングとしては、序盤なら局面を制圧する狙い。中盤以降は、敵陣に打ち込んで攻めを考える。守備側の立場では、馬を作って相手の飛車をいじめる指し方がよく現れます。角を手持ちにしたままで攻めが決まれば、一気の寄せが狙えます。角換わりは私の攻めの棋風に合っているのでよく採用しました。
 腰掛け銀の先後同型の将棋は30年ほど前からあり、これまでに数百局ほど指されていますが、いまだに結論が出ていない未解決の分野もあります。5筋を除いて全ての歩が向かい合い、どの筋からも戦いが起こる可能性があります。このように、戦いが広い範囲に及ぶという意味では、相矢倉戦にも通じるところがあるでしょう。
 古くからある代表局から、最新の戦型まで100局を選んでみました。ご存知の将棋もあると思いますが、あらためて盤に並べると新しい発見があるかもしれません。歴史を確かめて、それぞれの年代を順に追いながら鑑賞して頂ければ幸いです。

2018年4月 谷川 浩司


 

江戸時代の角換わりから腰掛け銀、木村定跡、新生腰掛銀、富岡新手、そして新時代の角換わりへ・・・

本書1冊で、あなたも「角換わりマスター」を目指せます。

 

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