2018.05.15
女流棋士で初めて男性棋士に勝ったのは誰?
加藤桃子女王が第68回NHK杯戦1回戦で及川拓馬六段に勝利! 今回は「男性棋士に勝った女性」のルーツを調べました。
明日5月16日は加藤桃子女王と西山朋佳奨励会三段による第11期マイナビ女子オープン五番勝負第3局が行われます。対局はマイナビ女子オープンin将棋情報局で中継されますので、どうぞお見逃しなく。
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加藤女王は、13日に放映となりました第68回NHK杯戦1回戦で及川拓馬六段を破りました。
見逃した方は下記から棋譜がご覧になれますのでどうぞ。
対局日から放映日までは間がありますが、対局者、結果を知っている関係者は、決して放映日まで勝敗や将棋の内容を漏らしてはいけません。加藤女王は言いたくて言いたくてしかたがなかったのではないでしょうか。
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ところで、初めて男性棋士に公式戦で勝利を収めた女流棋士が誰だかご存じですか?
※加藤女王は奨励会員であり、女流棋士ではありません。
ちょっと考えてみてください。
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はい。シンキングタイム終了です。
将棋通の方には簡単すぎましたでしょうか。
このお方です。
答えは、中井広恵女流名人(現女流六段)でした。
当時の週刊将棋では終面24面(1面の次に目立つ“裏表紙”に当たる面)で大きく扱われました。
女流初勝利を報じた「週刊将棋1993年12月15日号」の24面リードによれば、「ここまで女流棋士は昭和56年から13年、38局にわたって男子プロに勝てずにいた」
また記事には「可愛がられる反面、風当たりも強い女流棋界。それもこれも男子プロに勝てない厳然とした事実があったから。産声を上げてから20年、女流棋士の夢がとうとう実現した。」とあります。
中井女流六段は、インタビューの中でこう言っています。
「男の先生に勝たないと認めてくれませんから・・・」
当時の女流名人=第一人者であっても、先の「風当たり」を感じていたことが読み取れます。
今、女流棋士が男性棋士に勝っても、こんなに大きく報じられることはないでしょう。
この偉大な1勝が、そういう今を築き上げる礎となりました。
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