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おすすめ商品案内『奇襲振り飛車戦法 ~その狙いと対策~』ステップアップの春応援キャンペーンで500円!

ステップアップの春応援キャンペーンで割引中の商品を紹介してゆきます

昨日に引き続き「ステップアップの春応援キャンペーン」の「500円コーナー」からおすすめの1冊をご紹介したいと思います。

 

 

今日のおすすめはこれです。

『奇襲振り飛車戦法 ~その狙いと対策~』

正統派居飛車党の飯塚祐紀七段が奇襲戦法を10種類、あなただけにこっそり授ける、そんな1冊となっております。

昨日紹介しました『将棋手筋 基本のキ』の著者は藤倉勇樹(ゆうき)五段でしたが、飯塚七段の「祐紀」は(ひろき)です。藤倉五段と同じように教室の講師をされている(「江古田将棋教室」)、とてもお優しい先生です。

まずは「まえがき」をご覧ください。

まえがき

 奇襲は楽しい戦法です。例えば鬼殺し。名前もごついですが内容も鬼をも倒す迫力に満ちています。桂馬をびゅんと跳んで角を5五に打てば初段が四段を倒すこともできます。実力差を一気に乗り越える意外性が奇襲の醍醐味と言えるでしょう。
 また一方で思いがけない指し方に泣かされている方も少なくないはず。
 見たこともない奇妙な攻め筋を受け損なうのはなんとも悔しいものです。
 本書は奇襲の狙いと対策の両方を紹介しました。まずいろいろな戦法を指してみたいという方は狙い筋を参考にしてください。はまれば良し、外れれば潔く散る。奇襲を指すことで勝率アップにつなげていただければと思います。
 対策は戦法ごとにさまざまですが、要点は相手の狙い筋を正確に知ることに尽きます。出方が分かればどの受けも難しいことはありません。
 とはいえ、プロの目から見ても角頭歩のように簡単には撃退できない戦法もあり、将棋は本当に奥が深いとあらためて感じました。
 ネット将棋の隆盛で気軽に指す機会が増え、奇襲戦法の人気も高まっています。
 奇襲を仕掛ける方、逆に迎え撃ってみたいという方、それぞれのお力になり、棋力向上の一助としていただけるならこれに勝る喜びはありません。

平成26年12月 飯塚祐紀

確かに、こちらだけが熟知している戦法があれば、自分よりうんと強い人にも勝てそうです。強い人は次には対策を練ってきますから何回も同じ手で勝つのは無理かもしれませんが、この本には10個もの「奇襲戦法」が紹介されていますから、全部しっかり覚えれば勝率アップは間違いのないところでしょう。

それに、「奇襲側」一方の解説ではない点も、何とも心強い。何が何でも「味方側」が良くなってしまうタイプの棋書(四間飛車の本なら結果図がほとんど「これにて四間飛車良し」、悪くて「互角」や「形勢不明」)ではなく、奇襲に対する最善の受け方も学ぶことができそうです。

目次は以下の通り。

「原始中飛車」や「石田流」は見たことあるけれど、「鬼六流どっかん飛車」? 「パックマン」???

いかにも奇襲らしい、ただごとではなさそうな戦法名が名を連ねています。

 

 

さてここからは10個の中からひとつを紹介したいと思いますが、その前に下の図をご覧ください。

【図は市民権を得た▲2五歩まで】
kisyuzu00.jpg

何の変哲もない図ですが、この3手目▲2五歩、ひと昔前までは当たり前の手ではありませんでした。特にプロ間では相居飛車系の将棋になった時に作戦の幅を狭めているという理由で、ほとんど指されなかったのです。

将棋世界2007年4月号「イメージと読みの将棋観」でこの局面が「3手目▲2五歩は次元が低い?」という設問(この設問のタイトル自体がすでに嫌悪感満点ですが・・・)で題材となり、当時のパネラーだったトッププロたちは・・・

「今すぐ突く必要がない」
「一言で言えば得がない」
「先手の得は消えている」

まさに一蹴。手厳しいことこの上ありません。でもこれはまだぬるいほうで、他のプロは・・・

「手としては逃げであって、若干の後ろめたさもある」
「毎回ここで▲2五歩と決めているようではプロとして長く活躍するのは難しい」
「精神的に恥ずかしい」

いやいやいや。いくらなんでも凄まじすぎます。散々な嫌われようです。

歩をたった2回動かしただけでこれだけ言われてしまうとは、プロの世界の厳しさを感じずにはいられません・・・

しかしこの少し後、パネラーの一人でもあった森内俊之名人(当時)が名人戦の大舞台でこの手を指したことで、3手目▲2五歩は徐々に市民権を得て、現在にいたっています。

もっともアマチュアの間では、自分の作戦の幅を狭めても・・・

「横歩取りだけは勘弁」
「石田流だけは勘弁」
「ゴキゲン中飛車だけは勘弁」

という理由で昔から指す人はいっぱいいまして、現在は名人の威光があってか、序盤戦術の変遷ゆえか、さらに増えたような印象です。

 

 

前置きが長くなりました。ここからいよいよ、飯塚七段が伝授する奇襲のひとつを見てゆきましょう。

その戦法の名は「強引向かい飛車」!

佐藤康光九段が得意とする「ダイレクト向かい飛車」よりも、さらに過激なイメージの戦法名ですが、ちゃんとプロの対局でも現れていまして、糸谷哲郎八段が時おり採用しています。先にお話しました3手目▲2五歩を引き金としてスタートする、後手番が用いる奇襲戦法です。

前置きで触れた3手目▲2五歩が激増した今、まさに狙いごろの戦法と言えるでしょう。

【再掲図は▲2五歩まで】
kisyuzu00.jpg

再掲図からは△3三角が普通ですが、「昔の非常識は今の常識には最先端の非常識! いでよ魔法の杖!」(?)と言わんばかりに、それ以外の手で返します。

 

どうぞ飛車先の歩を交換してくださいの△3二銀(第1図)。

【第1図は△3二銀まで】
kisyuzu01.jpg

先手は当然▲2四歩△同歩▲同角と交換してきますが、△3三角と受け、▲2八飛と引いた第2図は・・・

【第2図は▲2八飛まで】
kisyuzu02.jpg

2筋の歩は持ち合っているのでイーブンな関係として、他の駒が動いた回数は先手が0手、後手が角1回、銀1回の合計2手と後手が手得した格好になっています。

不思議な局面ですね。

後手はここから△2四歩と△3一金のふたつの手段があります。

前者は△4四歩~△4三銀~△2二飛と向かい飛車して、打った2筋の歩を伸ばしていく狙いです。先手としては手損した上に▲2六歩や▲2七歩と打たされるのはつらいので、いかに打たずに戦うかを考えていくことになります。

この変化につきましては、興味をお持ちいただいた方には本書でご覧いただくとして、ここではより奇襲の色が濃い△3一金(第3図)の変化を少しだけお見せしたいと思います。

【第3図は△3一金まで】
kisyuzu03.jpg

この△3一金は、相手の出方によっては参考図のように第2図からの△2四歩を省いて強引に△2二飛とぶつけてしまう狙い。後手陣は金が一段目にいて、飛車を打ち込まれるスキが少ない形です。△3一金に▲4八銀△4四歩▲7六歩と進めば、後手は参考図を目指していくことになります。

【参考図は△2二飛まで】
kishuzusankou.jpg

では第2図からの△3一金に▲4八銀ではなく、▲7六歩(第4図)とするのはどうでしょう。

【第4図は▲7六歩まで】
kishuzu04.jpg

ここから頑固一徹、参考図を目指すなら△4四歩も考えられますが、疑問手だそうです。ただ、先手の対応によっては良くなる変化もあります。

正解手は△8八角成。以下▲同銀に△2七歩と打ち、▲同飛には△4五角(結果1図)から△6七角成、▲5八飛とかわせば△3三銀から△2二飛(結果2図)として後手不満ありません。

【参考1図は△6七角成まで】
kishuzu001.jpg
【参考2図は△2二飛まで】
kishuzu002.jpg

△3一金に対する▲4八銀と▲7六歩という小さな手順の前後ですが、こういう変化を含んでいるところが奇襲の面白いところであり、怖いところでもあります。

 

本書は第1図の▲2八飛に△2四歩からの変化(全13ページで詳解)、さらに第3図の▲7六歩に△4四歩からの変化(先手が正確に指せば奇襲側が苦しいが、難しい変化、良くなる変化もある)、さらに飛車先交換の▲2四同飛に対し、△3三角ではないもうひとつの有力な手段についても触れています。

どの順にも相手を惑わせるワナがありますので、章ごとマスターすれば「正確に対応されたら悪くなるけれど、今日は試しにこっちをやってみよう」と冒険することも可能になります。

また逆に、相手に指された時も、落ち着いて対応できるようになります。

本書にはこんな魅力的な奇襲が10種類も詰め込まれて、今だけ電子版500円です。


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