詰将棋解答選手権初級戦・一般戦に出場しました|将棋情報局

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詰将棋解答選手権初級戦・一般戦に出場しました

編集部員による第15回詰将棋解答選手権初級戦、一般戦の自戦記です。

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3月25日、藤井聡太六段が第15回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で史上初の四連覇を達成したのは記憶に新しいところですが、4月7日、全国26会場で詰将棋解答選手権初級戦・一般戦が開催されました。全問正解は藤井六段だけという超難問揃いのチャンピオン戦に対し、初級戦は1手~5手詰、一般戦は5手~15手詰の問題が出題されます。チャンピオン戦に比べれば易しいとはいえ、日ごろから詰将棋に慣れ親しんでいないとてこずる問題が例年出題されています。

将棋情報局編集部員も東京会場(国立オリンピック記念青少年総合センター)に参加しました。

会場に到着すると、小・中学生の多さが目につきます。盤駒の使用は自由で、東京会場ではあらかじめビニール盤とプラスチック駒が各席に用意されていましたが、自分で持ち込んだ盤駒を使うことも認められており、実際に使い慣れた盤駒を持参された方もちらほら見受けられました。

まずは初級戦。1手~5手詰計6題を40分以内に解きます。すべて解けた段階で途中退出も可能で、正解数が同じ場合は解答時間が短い方が上位となります。過去問を見る限り、単手数でも落とし穴のある問題が多く、時間内に全問正解できれば御の字で、途中退出は考えていませんでした。

競技開始となり、問題を見ます。初級戦は手数があらかじめわかっており、1問目が1手詰、2~4問目が3手詰、5、6問目が5手詰でした。

 

【初級戦第1問/杉田透作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【初級戦第2問/柳田明作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【初級戦第3問/鈴川優希作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【初級戦第4問/青木裕一作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【初級戦第5問/金子清志作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【初級戦第6問/井上賢一作/第15回詰将棋解答選手権】

 

1問目の1手詰は例年かなり難しく、慎重に考えて解答を記入しました。3手詰は4問目がやや注意を要する問題でしたが3問ともほぼひと目で正解が見え、ここまで2、3分。順調すぎてかえって不安になります。5問目は初型から打歩詰のいかにもひっかけがありそうな問題。しかしこれも少し考えて正解が見えました。あとで解説を聞いたときに罠があることを知りましたが、解答中には気が付かなかったのが幸いしました。強い人ほどひっかかる問題だったかもしれません。

いよいよ最後の問題、これもちょっとした手順前後の罠に気が付けば易しい問題で、トータル5分ほどで解答記入終了しました。

開始前は途中退出を考えていませんでしたが、これなら上位に入れるかもしれないという欲が出てきました。しかし、例年の傾向からしてこんなに易しいはずはない、慎重に見直そうと考え、盤駒を使って検証することにしました。なんと、1手詰の解答を間違えていることに気が付き、あわてて訂正しました。他の問題はどうやら正解らしいので手を挙げて退出の意思を示しました。

結果的に7分(1分未満は切り捨て)で、全問正解という結果に気をよくして一般戦に臨みました。

 

一般戦は5手~15手詰計6題を60分以内に回答します。初級戦と違い、各問題の手数は問題図に示されていません。ただし、後の問題の手数が前の問題の手数より短いことはない(同手数はありうる)という事前の案内がありました。 やはり過去問を調べた印象では、半分正解できれば上出来だと思っていました。解答時間がスタートし、1問目から順番に解いていきました。

 

【一般戦第1問/三宅英治作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【一般戦第2問/池田俊哉作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【一般戦第3問/野々村禎彦作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【一般戦第4問/柳原裕司作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【一般戦第5問/須藤大輔作/第15回詰将棋解答選手権】

 

【一般戦第6問/柳田明作/第15回詰将棋解答選手権】

 

1問目はちょっとだけ注意が必要な5手詰。誤記がないよう気を使う問題でした。2問目はかなり易しい手筋ものの7手詰。ここまでは盤駒なしでクリア。5分もかからなかったと思います。

3問目は見るからに開き王手、両王手で詰ます問題ですが、玉方の応手の可能性が多く、ここから盤駒を使い始めました。詰みそうでなかなか詰まず、先にほかの問題をやろうかと問題図に目を走らせましたが、どれも手ごわそうだったので、残り時間この問題を解けばいいと考え続行。いろいろやっているうちに応手を絞り込めて正解らしき手順にたどり着きました。

とりあえず3問が目標なので、ここでいったん1、2問目も盤駒を使って検証。間違ってなさそうなので、4問目にチャレンジしました。解いている途中で「残り30分」のコール。あせるどころかまだ半分残っているとわかり気楽に考えているうちに正解が見えてきました。

想定外でしたが5問目にチャレンジ。持ち駒の金3枚をどう使うか、おそらく2枚は捨てるのだろうと見当はついてもなかなか筋が見えてこず、部分点(初手から4手ごとに正解なら1点もらえる。初級戦は部分点なし)狙いで8手ほど記入したところでタイムアップ。

結果からすると5問目が一番むずかしく、6問目は比較的易しかったようでこちらを先に解けばよかったかもしれません。

部分点は取れず4問正解で、当初の目標を上回れたので一般戦も大満足の結果でした。

東京会場の参加者は初級戦94名、一般戦88名と大盛況(昨年は初級戦62名、一般戦53名)。上位入賞者も初級戦はほとんど、一般戦はすべて小・中学生でした。 藤井聡太効果がここにも現れているようです。来年以降もますます盛況が予想されます。腕に覚えのある方は来年挑戦してみてはいかがでしょうか。

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