2018.02.22
インタビュー 藤井聡太四段 「2018年は“ 飛翔”の年に」3/全3回
日本中を席巻した15歳の俊英がさらなる飛躍を誓う。
※2017年12月29日発売、将棋世界2018年2月号に掲載のインタビュー全文を3回に分けてお送りします。
第2回から続く
―― ふだんの生活のこともお聞きします。一時のフィーバーの頃に比べたら、多少は落ち着いてきたのではないかと思うのですが、朝は何時に起きますか。
藤井「平日は学校がありますので6時半過ぎですかね。夜は11時くらいに寝ます。休みの日は、8時くらいには起きてるかなというくらいですね」
―― 休みの日は、起きたら何をしますか。
藤井「朝起きて、さあ将棋をやるぞという感じではないんですけど。棋譜中継をチェックしたりして徐々に始めていきます」
―― いまは将棋の勉強の中で、詰将棋はどれくらいの比率を占めていますか。
藤井「いや、そんなにないですね(笑)。一時期に比べると、解く量は減ったかなと。研究は特にないんですけど、どんな局面になってもある程度、正確に形勢判断できるようにしたいと思っています」
―― 大局観を磨くためにどういった訓練をするのですか。やはり将棋ソフトの活用でしょうか。
藤井「そうですね。ソフトは評価値を出してくれるので、そこに自分なりにどう解釈を与えるか。難しいんですけど、ちょっとずつやっていければと思っています」
―― 将棋以外にいま関心があることは?
藤井「うーん、そうですね……。あまりたいした話じゃないんですけど、今度、京王線で新型の車両(5000系)が出たんですよ。それに乗ってみたいです(笑)」
―― 京王線ですか(笑)。昔、沿線に住んだことがありましたが、乗車券がほかよりも10円安かったような。
藤井「はい。京王線は、東京の私鉄の中ではかなり安いほうだと思います」
―― 鉄道の話になると、生き生きしていますね(笑)。東京以外でいつか乗ってみたい電車はありますか。それとも海外の鉄道のほうが好きですか?
藤井「いやいや、そんなことはないです。日本の鉄道は世界的に見ても、路線網としてはいちばん発展していますから。例えば、近江線とか小海線とか、地方のローカル線に1回は乗ってみたいです」
―― 話を将棋に戻します。2018年、当面の目標は順位戦昇級と叡王戦ですか。
藤井「いやいや、そんな短期的には。やはり実力なくして結果を求めることはできないので。より大きな活躍をするためにも、まずはしっかり実力をつけたいです」
―― いちばん対局が多かった月は?
藤井「6月が10局かな。YAMADA杯と叡王戦で、1日に3局と2局指したので」
―― さすがにきつかったですか。
藤井「いやいや、対局は別に増えても苦にならないです。公式戦で対局することで、検討(研究)の材料になるので」
―― 最後の質問ですが、2018年の抱負を漢字で表してください。
藤井「漢字ですか(笑)。そうですね、色紙に書きましたので『飛翔』にします」
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【完】
※本記事はWEB掲載用に本誌記事から若干の変更を加えております
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