佐藤康光九段、藤井猛九段、菅井竜也王位座談会「創造の原動力」(1)|将棋情報局

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佐藤康光九段、藤井猛九段、菅井竜也王位座談会「創造の原動力」(1)

第58期王位戦で、菅井竜也挑戦者が羽生善治王位を4勝1敗で下し、初タイトルとなる王位を獲得した。
菅井王位が升田幸三賞を受賞した2年前、「新手」をテーマに、当代きっての新手メーカー3人が大いに語った座談会の模様をお届けする。
(初出:将棋世界2015年7月号 段位・肩書は当時のもの)

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 コンピュータ将棋の進歩によって、将棋界はいまプロ棋士の存在意義が問われようとしている。そのコンピュータの計算力が遠く及ばない分野、つまり人間の英知が明らかにまさっている部分があるとすれば「序盤の構想力」に違いない。
プロ棋士が持つ「将棋を創造する力」とは何だろうか。升田幸三賞受賞者であり序盤のパイオニアとして知られる3人に登場願い、存分に語り合ってもらった。
全3回シリーズの第1回、テーマはズバリ「新手」について。これまで明かされたことがなかった、新手メーカーたちの本音と苦労をご覧あれ。

工夫する精神

――菅井六段、第21回升田幸三賞の受賞、おめでとうございます。まずはご感想をお願いします。

菅井 最多勝利賞や勝率1位賞は勝利を積み重ねればもらえる賞ですが、升田賞は自分では選べない賞です。いままで受賞された方と比べると自分の工夫は小さいので、もらっていいのかなという思いは少しありましたが、やはりそういう名誉ある賞を自分にいただけたのはとてもうれしかったですね。

佐藤 菅井さんの将棋は序盤から工夫を凝らすことが多いですね。『菅井ノート(先手編、後手編)』(マイナビ出版刊)を読みましたが、早石田やゴキゲン中飛車でさまざまな新工夫をされています。なるほどなというのを感じていたので、今回の受賞は妥当というか、いずれは取るものだと思っていました。

藤井 そうですね。升田賞は最近手詰まり感が出ていて、毎年「今年は誰だろう」と思いながら様子を見ています。でも今年の菅井さんに関しては、「なるほど、当然の受賞だな」と思いました。将棋に対する工夫の姿勢が他の棋士とはひと味違いますし、升田賞にはそういった「工夫する精神」が大事でしょう。これという一つの戦法ではないかもしれませんが、これだけ総合で数多くの新しい手を出していれば、誰もが納得するのではないでしょうか。

菅井 新しい戦法を開発したわけではないので、違いはあると思いますが、そういっていただけるとうれしいです。

佐藤 私も菅井さんと一緒で、受賞は2回とも総合的にもらったもので、新戦法に対してではありません。この中で戦法として受賞したのは藤井さんだけですね。

藤井 ポイントがたまればということでいいのではないでしょうか(一同笑)。

菅井 自分の場合は初めからある程度ベースができているところに、うまくいかないから何か加えるという感じなので、運がよかったと思います。

藤井 今回の受賞理由には特に入っていませんが、僕は菅井さんの指した4手目△3二飛(A図)がすごく斬新だなと感じています。評価している人は少ないように思いますが、あれは常識破りの手ですよ。あそこで△3二飛は、「ない手」とされていた。従来、悪いとされていた手を、そうでもない、互角に戦えますよといった感じで覆す手は、もっと高く評価されていいと思いますね。

(A図は第71期順位戦C級2組(平成25年1月)の▲藤原直哉六段―△菅井竜也五段戦。A図から▲2二角成△同飛▲6五角ではっきり悪いと思われていたが、△7四角▲4三角成△4二金▲3四馬△4七角成と進み、菅井が乱戦を制した。)
 

佐藤 ゴキゲン中飛車における△2四歩(B図)なんかも、居飛車党からするとちょっと考えられない手ですよね。飛車先の歩を切らせるようなものですし、狙いが千日手というのがまた斬新です。それと本に書いてあったのですが、△2四歩に代えて△4四角(C図)という手もありましたよね。あれは相当にびっくりしました。あんな手、普通は思いつかないでしょう(笑)。

(居飛車が▲5八飛と回ったのを見て、△2四歩が面白い一手。対して▲同歩△同角▲2八飛なら△2三歩と受けておく。そこから▲2五歩△3三角▲5八飛なら千日手模様だ。)
(『菅井ノート後手編』に載っている菅井の研究手。対して▲4四同銀なら△5八飛成▲同金右△4四歩で後手も戦える。▲5四歩なら△7一角と引いて、△3三桂の活用を狙う。)
 

菅井 ほとんど趣味の世界ですけど、そういう少し変わった手が好きなところがありますね。

佐藤 あと、ゴキゲン中飛車の△4四歩(D図)はスピード感あふれる手ですね。振り飛車の指し手が1手遅れそうなところでぎりぎりのバランスを保つのがすごい。現代的な発想だと思って感心しました。ただし、これは本が出たあと指しているのは私だけで、菅井さん本人も指していない。私も痛い目にあって、いま現在は指していません(笑)。

(超速▲3七銀戦法への対抗手段。▲4六銀なら△4五歩▲同銀△3二金と構える。以下▲3四銀△5六歩▲同歩△8八角成▲同銀△7二玉▲5七玉!と進んだのが、第61期王将戦第1局(平成24年1月)の▲佐藤康光九段―△久保利明王将戦。)
 

藤井 やっぱり、実際に指すかどうかなんだよね。いまはみな、考えて指さないのがほとんどだから。やっぱり新しいことをやろうとすると、損をします。勝てればいいけど、そう簡単にはうまくいきません。やっぱり実際に「指す」ことは大事で、評価も上がりますし、その度胸に対しては敬意を払いたい。

――今回の座談会のメインテーマは「将棋の創造」なので、新手について語っていただきたいのですが、まず新手の定義とは何でしょうか。

佐藤 新手の定義ですか。それができたらすごいことですよ(笑)。私はまず、公式戦か、それに準ずる公の舞台で最初に指された手、というのが条件になると思います。画期的な手であるとか、そういった要素もあるでしょうが、印象は受け取る人によって違ってくるので定義に含めるのは難しいでしょう。

藤井 ここで定義を決めるわけにはいきませんが、一般的に言われているのは、「その一手で形勢の評価が変わる」ということでしょうね。先手よしと思われていたのが、その一手によってそうでもないと思われるようになるとか、何か大きな動きがないと新手とは呼べないような気がします。例えば負けた将棋をなぞっていって、敗着だった手を修正して勝ったとします。それはあくまで問題点の修正であって、新手というのとはちょっと違うのではないかと。そうでないと、1局指せば必ず新しい手は生まれますので、新手だらけになってしまいます。

菅井 これ、難しいですよね。新工夫と新手は違うのではないかというのはありますね。実戦例から離れたとしても、そこに深い研究とか構想とかがないのであれば、自分は新手だとは思いませんね。

藤井 だから、「新手不発」とか「新手実らず」とかよく書かれているけど、いい手でないなら新手とは呼んでほしくはないよね。「新工夫、実らず」ぐらいにしておいてほしい(笑)。

佐藤 まあ、新手でよくなったあとに逆転負けすることもあるから、やっぱり一概には決められないですね。

モチベーション

――今日お集まりいただいたのは、将棋界きっての新手メーカーと呼ばれる方々です。みなさんにお聞きしますが、新手を生み出すことに対してのモチベーションはどこから来ているのでしょうか。

藤井 昔は新手というのを特に意識してはいなかったですね。単に修正の繰り返しをしていたという感覚です。振り飛車党は居飛車党と比べて、同じ将棋を何度も繰り返して指しているところがあって、1局指し終わってもすぐ連続して同じ局面が現れてくる。だから勝っても負けても少しずつ手を加えていかなければやっていけないのですよ。日々そんなことの繰り返しで、インパクトのあるいい手が指せれば、それが自然と新手と呼ばれていました。そのうちにいくつかの新手が周りから評価されるようになり、それが意外と気持ちいい(笑)。僕の場合は周りから持ち上げられて、いつの間にか新手を指す棋士になっていました。ですから最初から「俺は人まねをしないぞ」とか、そんな志を持っていたわけではありません。おだてられての産物で、後付けです。でもファンの方に喜ばれているようなので、結果的にはよかったですね。

菅井 自分の場合はゴキゲン中飛車とか石田流だと定跡通りに進めると少し苦しいのかなというのが強かったです。でも他の戦法ができなかったので、苦しい中でもなんとかならないかな、というのが一つのテーマでした。実戦例とは違う手を必死に探しているうちに、新手が生まれたこともありましたね。あと、定跡形でいい勝負とされている局面でも、自分としては自信がなかったりとか、定跡手順が自分の感覚と合わないというのはありました。例えばB図。従来の定跡は少し前に△5四歩と打っていたのですが、ここに歩を打つのは自分の感覚にはない手です。特に新手を作ろうと思っているわけではないので、指した手が偶然にも勝負になる手で、それが新手として認められたのは運もよかったですね。

佐藤 私の場合はプロになった頃から、序盤の探求心は旺盛になってきたように思います。でも新手に対するモチベーションは何かと問われると、いちばんはやっぱり、「必要に迫られて」ということですかね。対局が近づくと対策を考えなければなりませんし、そこから戦法に対しての興味も出てきて、「こうやったらどうなるのかな」みたいな疑問も湧いてきます。私は振り飛車もよく指すのですが、「振り飛車党」と呼ばれたことは一度もないので(笑)、居飛車党としての立場から話をさせていただくと、居飛車党は基本的に、「同じ戦型の先後をどちらも指す」という人が多いですよね。そのときどきの状況に応じて先後を使い分ける感じです。丸山さんのように、先手なら角換わり、後手なら一手損角換わりという風に先後によって戦法を使い分ける棋士は少数派です。そうすると、一つの戦法に対して、「先手をよくしなければ」とか逆に「後手をよくしなければ」といった意識は、振り飛車党の方に比べると薄い気がします。一つの戦法でよくしようというよりは、各戦型の中の一つ一つの変化でどういった手があるのか、延長線上を探っているといった感じです。また最近の私は流行している戦型よりも、興味のある形で勝負している感じなので、必然的に独創的な手が出ているという部分はあります。

藤井 たしかに、居飛車党の人たちは戦法に対する思い入れはないのかな、という疑問をいつも思いますね。先手を持って圧勝した形で、今度は平気な顔をして後手で指したりするじゃないですか。盤面をくるくる回して、「別に自分は強いから、どっちを持ってもいいですよ」と言っているみたいな(笑)。ここにいる3人は違うのでしょうが、こだわりがない人が多いのではないかと思っています。みなさんはあまり序盤が好きではないのかな。僕は序盤が好きなのですが、中終盤のほうが好きというタイプが圧倒的に多い気がします。

佐藤 たしかに「戦法として、これを組み立てていこう」みたいな考え方をする棋士は少ないような気がしますね。

――例えば羽生名人はどのようなタイプなのでしょうか。

藤井 どちらかといえば序盤よりも、後半が好きなのではと思いますね。

佐藤 でも、オールラウンドプレーヤーと呼ばれている羽生さんでさえ、絶対に指さないという戦型はありますよね。ダイレクト向かい飛車とか、全然指していないと思いますけど(笑)。

菅井 あれ、やっていませんでしたか?

佐藤 あ、そういえば7年前の棋聖戦のタイトル戦で指して、私が失冠しましたね(苦笑)。思い出しました。でもそれからは、ほとんど指されないですよね。羽生さんは結構、指さない戦法がはっきりしていて、例えば矢倉なら▲3七銀戦法が主力です。森下システムや藤井流早囲いもほとんど指されないですよね。羽生さんがどう考えているのかはわかりませんが、真理を追究して戦法を選択した場合には、どうしても選択の幅は狭くなります。逆にどれも一局だと思っていれば、何でも指せるわけですから。

藤井 いろいろなタイプがいますね。序盤については、「勝率が高い」のを研究するのが好きな棋士は、はっきりいっていっぱいいますよ。

菅井 自分もそういうタイプかもしれません(笑)。なんとなくですが、「実戦的」というのは少し意識しますね。興味のある戦型も多いのですが、自分の力では勝ちきれないなと思うことも多いです。先ほどの話についてですが、自分としても、先後両方持って指す人は不思議ですね。研究していたら、ちょっとでも「どちらかを持ちたい」という気持ちは出てきますから。

新手誕生のタイミング

――新手が生まれるプロセスについて知りたいのですが、ひらめきみたいなものは、どのようなときに起こるのでしょう。盤に向かっているときなのでしょうか、それとも日常生活でなんとなく考えているときなのでしょうか。

菅井 それはさまざまで、いろいろなパターンがあります。でも最近は、対局しているときが多いかもしれません。対局中に、研究していた手とはまるで違う指し手だとか、構想だとかがぱっとひらめくことがあります。ただし、対局の持ち時間内ではそれをきちんと精査することができません。すぐその対局で指してみることもありますが、怖さもありますので持ち帰って研究し、「思い描いた構想」を「具体的な手順」に昇華させてから使うこともありますね。

藤井 僕の場合は、対局中に浮かぶことは少ないです。それよりも対局が終わったあとの修正が新手になることがほとんどですね。ただし「藤井システム」に関してはちょっと特別で、少し前の将棋世界(2014年11月号「ぼくはこうして強くなった」藤井猛九段の巻・後編)で詳しく述べましたけど、あれは必要に迫られてというところはありました。ただそれも修正の積み重ねという見方もできますし、やっぱり僕の新手は対局の修正から生まれています。

――藤井九段は対局後の反省にどのくらいの時間をかけているのでしょうか。

藤井 それはやっぱり、納得するまでやりますよ。先ほども話した通り、何度も同じ局面で戦っていますので、振り飛車が負けた将棋を見て、「よし、この手でいこう」とか思ってやってくる人がいるわけですよ。次の対局日までにその対策がないとしょうがないじゃないですか。2度と現れそうにない将棋なら別ですが、メインでやっている戦型については、ある程度何か用意する必要がありますよね。ところが最近は情報の流れが早いせいか、修正が間に合わないことがあります。昔はもっとのんびりしていました。「この手をやられたら嫌だな」というのがあっても、実際にその手を指されるのは半年後とかだったのですが、最近は1週間も経たないうちに飛んできたりする。満足のいく修正ができていないことが多く、忙しい時代になったなと(笑)。

佐藤 私としては、基本はやっぱり1人で研究しているときですかね。研究会で最新の変化を突っついているときに出てくることもありますが、個人的にはあまりそういうのは好きでないので、ある程度の局面になると「あとは個人で」といった感じにしてしまいます(笑)。ただ、根詰めて出す新手とは別に、全く発想の飛躍が必要な新手もありますよね。そういったものに関しては、例えば散歩をしているときに思い浮かぶこともあります。しっかりと考えることはもちろん必要ですけど、新手の種類によっては、少し環境が変わったほうがアイデアが生まれやすいというのはあるのかもしれません。例えば棋士同士ばかりで話していると、どうしても考え方が固定されがちになりますが、いろいろな世界を見たりお話を伺っていると、「なるほど、そういう考え方もあるのか」と、刺激を受けたりします。それがよい影響になって、いろいろな角度から盤面を見られるようになることはありますね。まあ、そういうことからいい手が生まれたら、それは運がよかったということでしょう。何も出ずに「困ったな」と思いながら対局日を迎えることなんてしょっちゅうですから、幸運に感謝しなければいけませんね(笑)。

藤井 そうそう、運とかタイミングとかはとても大事ですよ。勝っているときとかのほうがいいですしね。新手が生まれるにはいろいろと条件が必要ですよ。

手が震えた新手

――実際に新手を用意してある局面を迎えたときは、どんな気持ちなのでしょうか。例えば「よし、やっと研究の成果が出せるぞ」といった感じなのでしょうか。

佐藤 昔はそういう感覚もあったのですが、いまはうれしいというよりは、「不安が取り除かれている」というのが大きいですね。何も準備がないのはやっぱり不安ですよ。用意してある手の善悪はともかく、研究してあるということの安心感というか、精神的な支えは非常に大きいかなと思います。ただし、いざ用意の新手を出すにあたって、手が震えたということはありましたけどね。

――例の▲5七玉(D図の解説参照)ですか?

佐藤 いや、▲5七玉はそうでもなかったのですが(笑)、△1二飛(E図)を指すときはまともな手つきではなかったですね。自分でいうのもなんですが、「ほんとに指していいのかな」と、ちょっと緊張してしまいました(笑)。相手の羽生さんは盤面だけでなく、なんでも瞬間的に察知される方です。なるべくこちらの思惑を悟られないようにと思って、時間もそれほど使わずに指したのですが、かえってぎこちなくなってしまいました(笑)。昔は用意した新手に対して何かあるのではないかといった不安も結構ありましたけど、いまは年を取ったせいか(笑)、あまりそういうことはなくなりましたね。

菅井 自分としては、それほど気持ちの面での変化はないですね。実際には何か用意していても、なかなかその局面になりません。仮にその局面になったとしても、研究通りの手順に進むことは少ないですし、振り飛車の将棋は新手一発で勝負が決まる、みたいなことはほとんどありません。ですから、「そうなったらいいかな」といった風な、気楽な気持ちでいますね。

藤井 たしかにしっかりと用意しているときほど、その局面にならないというのはありますね。自分の自信が相手に伝わってしまうのかもしれないけれど、「来い、来い」と思っているときほど、うまく回避されてしまう。不思議ですね。藤井システムを最初に指したときはほんとに運がよくて、その日に用意していた、思った通りの局面が盤上に現れた。しかもあれは性質上、用意していた研究手で決着がついてしまう戦法だったので、早い段階で勝つことができた。あのときは25歳だったけど、その位の年齢だと運がいいですね。25歳は棋士人生における運のピークだと思います(笑)。「こんなことはもうないだろうな」というぐらいにうまくいきました。それからは、新手でホームランを打って勝つみたいなことはないですね。だいたい新手なんて、うまくいくかどうかは全然わからないですよ。研究しているときは、どうしても形勢判断が甘くなる。「互角だな」と思っている変化を実戦でやってみると、大抵は苦しくなりますね。「はっきりよし」と思っている変化で、なんとか勝てるかどうかといった感じ。「ちょっと悪いかな」と感じている変化を実際にやってみたとしたら、多分それは必敗ですよ。研究のときはどうしてもひいき目に見てしまう。僕の感覚では相当に自信がある手でないと、実際に勝つのは大変ですね。だからヒットを打って、そこからが勝負になります。仮に新手でよくなったとしても、「これを勝ちきらないといけない」というプレッシャーが掛かりますよね。やっぱり勝たないとせっかくの新手が評価されないかもしれないから。だから、勝てる時期にやらないとだめなんだ。僕なんか、いま新手を出しても最後にオチがついちゃうから(笑)。やっぱり勢いとか運は大切だと思いますよ。勝負である以上、「勝ちきる」というのは大事だから、新手は出しただけではだめ。研究して指すだけでも大変だし、それを勝ちきってようやく一人前。新手って、そんなにいいものじゃありませんよ(笑)。

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