新刊案内「堅陣で圧勝!対振り銀冠穴熊」 ~正しい銀冠穴熊の組み方~|将棋情報局

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新刊案内「堅陣で圧勝!対振り銀冠穴熊」 ~正しい銀冠穴熊の組み方~

ここでは6月発売の増田康宏四段の新刊「堅陣で圧勝!対振り銀冠穴熊」を紹介します。

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 こんにちは。メネラウスの定理でおなじみの編集部島田です。

今日も元気に新刊案内行きます。紹介するのは増田康宏四段の「堅陣で圧勝!対振り銀冠穴熊」です。





先日アップした増田四段のインタビューや今月号の将棋世界にも紹介が載っていますがこのブログではもう少し内容に踏み込んだ話をさせていただきます。

題して「正しい銀冠穴熊の組み方」

このブログで銀冠穴熊の組み方を覚えたら、すぐに実戦で試してみてください。これが本当に、驚くほど、勝てます。私が証明します。

まず、組み上がったときに堅い。あと、だいたい組める。しかも組む途中で攻められてもこっちのほうが堅い。こんな夢のような戦法がかつてあったでしょうか?いや、ありません。


早速みてみましょう。
こちらの図をご覧ください。





この▲5七銀が第1のポイントです。普通は思考停止して▲7八玉と寄るところですが、その手を指してしまうと銀冠穴熊戦法ができませんので、注意してください。

最初は少し違和感があるかもしれませんが、だんだん慣れます。


次にこちらの図を見てください。





銀冠穴熊ではこのように端歩を突くのが第2のポイント。銀冠穴熊は普通の穴熊と違って銀が8七に行くので、端が弱点になりません。相手が先に突いてきた場合も堂々と受けましょう。

そして図で▲7八銀!がこの戦法ならではの一手で第3のポイント。あくまで角は動かさないで左美濃の形を作ります。ここでもうっかり▲7八玉としないように気をつけましょう。

以下、銀冠の形を完成させて下図に。





このあたり、駒の連結がいい状態を保っているのが良いところで、いつ戦いが起こっても大丈夫です。

とはいえ、そろそろ角を動かさないと玉が入城できません。ここで眼目の一手があります。このブログを読んでいるみなさんなら、すでにご存じでしょう。


そう、次の一手は▲6六角!です。





えっ!?そこ??

従来の銀冠や、居飛車穴熊だったら▲7七角と上がるところ。角を動かすなら7七か6六しかありませんが、一見中途半端に見える6六に上がるのが第4のポイントです。

詳しくは書籍を読んでいただければと思いますが、簡単にいえば△6五桂の両取りを避けています。

△6五歩と突かれたら、おもむろに▲7七角と引いてください。


さて、角がいなくなったので、あとは玉を入城するだけです。先手の手だけ示すと▲8八玉、▲9八香、▲9九玉、▲6八金右。





気持ちいいくらい堅いです。さらにここから▲8八金、▲7八金右と固めます。





堅い。堅すぎる。金銀がぎゅっと密集していて相当手がつかない形です。切れ負けでここまで組めればその時点で必勝形です。

さて、堅く囲ったはいいけど、このあとどうすんねん、と思いましたね?

囲った後の攻め筋に困らないのもこの戦法のいいところ。なぜかというと、角道を止めていないから。もし図で▲6六歩型で角道が止まっていたら、仕掛けるために▲3六歩として▲5九角~▲3七角(あるいは▲2六角)とかしそうです。しかし角道が開いたままなので、この後▲3六歩から▲4六銀と出て、▲5五歩や▲3五歩ですぐ戦端が開けます。これが第5のポイントです。素晴らしいと思いませんか?


まとめるとこうです。

(1)▲6八玉型で▲5七銀
(2)端歩は突き合う
(3)▲7八玉ではなく先に▲7八銀
(4)銀冠の形を作ってから▲6六角として入城
(5)囲ったあと攻めに困らない
(6)いつ仕掛けられても大丈夫
(7)それが僕らの銀冠穴熊
(8)ありがとう、いい薬です

以上です。

対振り飛車作戦に悩んでいる人がいたら、だまされたと思ってこの銀冠穴熊を試してみてください。その勝ちやすさに驚くはずです。

そして、書籍で勉強すれば、この戦法はあなたのものになるでしょう。


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購入を考えている人はこの機会にぜひどうぞ。

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