将棋情報局

チャンク式将棋ドリル

効率的に強くなろう!絵美菜流チャンク式将棋ドリル 第6回「チャンクで戦法を覚えよう!part2」

京大卒女流棋士、山口絵美菜女流1級が卒業論文の研究を元にした新しい将棋上達法「チャンク式将棋ドリル」を紹介します。

ごきげんいかがですか?チャンク式将棋ドリルの時間です!前回から第2章に突入、戦法編第二弾!

まずは前回のおさらいから。

【復習問題】前回覚えた戦法は何でしたか?下の盤面にその形を思い浮かべてください。再現できた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)して答え合わせをしましょう。

上手く思い出せましたか?難しい人は左半分だけ覚えてみましょう。前回のテーマは「四間飛車」、角道を止めているので「ノーマル四間飛車」とも呼ばれる振り飛車のひとつで、「美濃囲い」と相性がいい戦法です。

今回覚えるのは「居飛車(いびしゃ)」。問題1に登場するのは飛車ですが、居飛車の時に飛車はどこにいたでしょう?前回の「新章突入!チャンクで戦法を覚えよう!」をちゃんと読んだ人は分かるはず!

【問題1】次の局面を記憶してください(駒1枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

飛車が初形のままの位置(2八)にいるのが居飛車です。初めと比べて、覚えるのにもだいぶ慣れてきたのではないでしょうか?

【問題2】次の局面を記憶してください(駒2枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

飛車先の歩が増えました!四間飛車では4筋が主戦場だったように、居飛車だと飛車のいる2筋で戦いが起きることが多いもの。飛車がいる筋の歩を伸ばしましょう。

【問題3】次の局面を記憶してください(駒4枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

1筋の歩・桂馬・香車が増えました。3枚とも初形のままの位置ですね。どんどん増やしますよ!次に登場するのは歩、キーワードは「右肩上がり」です!

【問題4】次の局面を記憶してください(駒5枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

4・3・2筋にかけて1マスずつ進んで「右肩上がり」に歩が並んでいます。1筋の歩でがくんと下がるのだけ要注意。

さて、攻めの基本は「飛車」「角」「桂馬」とあと一つ。次に覚える駒は何でしょう?

【問題5】次の局面を記憶してください(駒6枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

銀が4八に加わりました。攻めの形を作るときは「飛車」「角」「銀」「桂馬」がうまく使えるように意識してみましょう!

【問題6】次の局面を記憶してください(駒8枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

居飛車の基本形が完成しました!居飛車には他にもいろいろな種類の戦法がありますが、今回覚えたのは四間飛車などに対する急戦の形です。

居飛車と相性がいい囲いは何だったでしょうか?第3回「チャンクで囲いを覚えよう!part2」で覚えたあの囲いと合わせてみましょう!

【問題7】次の局面を記憶してください(駒20枚)。覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)してください。

居飛車と相性がいい囲いは「舟囲い」。第3回では玉の下にいた銀が今回は5七に移動しているのにご注意を。「舟囲い」に限らず、囲った後に金や銀があちこち移動して玉を守ったり、攻めに行ったりすることもよくあることなので、「この形じゃなきゃ囲いじゃない!」と固く考えず、柔軟に指していきましょう。

ここで前回・前々回からの宿題のお話。
「居飛車と相性がいい囲いはどうして玉が左側にあるのか?」
「振り飛車と相性がいい囲いはどうして玉が右側にあるのか?」 

という宿題、考えてみましたか?
さらに言い換えると、
飛車が右にあるとき→玉は左に囲う
飛車が左にあるとき→玉は右に囲う 
ということ。その理由は何でしょう?例えば、「舟囲い」と「四間飛車」を合わせたら ……?



見た瞬間に「ギョッ」とした方はいい感覚の持ち主です。これでは玉と飛車が近すぎます!飛車は攻め駒、玉は何としても守らないといけない駒です。玉と飛車が近いと飛車が攻められたときに玉も危なくなるという嬉しくない「一石二鳥」になってしまいます。「玉・飛接近すべからず」(=玉と飛車は近くにてはいけない)という格言もあるので、玉と飛車の位置に気を付けるようにしてみましょう。

次の図はおまけ!居飛車のチャンクと舟囲いのチャンクが交互に出る図なので、復習がてらタップ(またはクリック)して目を慣らしてください 。

そしておまけその2!次の図 は、前回覚えた「四間飛車」+「美濃囲い」 対今回覚えた「居飛車」+「舟囲い」 。「もっとたくさん覚えたい!」という方は腕試しに覚えてみましょう!
 
今週の宿題
①問題7を完璧に覚えよう!
②居飛車対四間飛車の棋譜を並べてみよう! 

棋譜を並べるのがあまり得意じゃない……という方は、次の棋譜を並べてみましょう。おまけ図2に至るまでの手順です。
先手: 居飛車+舟囲い / 後手: 四間飛車+美濃囲い
▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲2五歩△3三角▲4八銀△3二銀▲5六歩 △4二飛▲6八玉△9四歩▲9六歩△7二銀▲7八玉△6二玉▲6八銀△7一玉 ▲3六歩△8二玉▲5八金右△5二金左▲5七銀左△4三銀

今週の宿題はぜひ挑戦してほしいです。
それではまた来週!頑張っていきましょう!
 

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著者

山口絵美菜
1994年5月4日宮崎県出身の女流棋士。小学5年生の時に将棋と出逢い、女流棋士になるために京都大学文学部に進学。2017年に卒業し、現在は大阪を拠点に将棋の棋力向上と普及に努めている。史上初の京大卒女流棋士で、将棋をテーマとした卒業論文『将棋の「読み」と熟達度』では「チャンク」について研究を行った。趣味は勉強と文を書くこと。