堅い穴熊でもいざ横から攻められたらどうすればいい?振り飛車穴熊の受けの手筋を解説!|将棋情報局

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堅い穴熊でもいざ横から攻められたらどうすればいい?振り飛車穴熊の受けの手筋を解説!

穴熊はとても堅い囲いですが、逃げ道がない分、しっかり守らないと危険です。今回は、穴熊が横から攻められたときに受ける技を次の一手形式で解説します。
特に級位者~初段ぐらいまでの方が学べる内容になっています。

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本記事では、「振り飛車党の受けの手筋」をご紹介します。
詳しくは、2023年12月22日発売の『振り飛車党のための受けの手筋』(菅井竜也)にも載っていますので、チェックしてみてくださいね。

今回は、穴熊に対する横からの攻めを受ける手筋を解説します。
穴熊は堅い囲いですが、受け方を知らないと、意外と早く受けなしになってしまいます。
次の一手問題を通して受けの形を学びましょう。

※本稿は、菅井竜也著『振り飛車党のための受けの手筋』の内容をもとに編集部が再構成したものです。
 

次の一手から学ぶ受けの手筋

失敗例を見てみよう

問題を解く前に、こうなったらあかん!という失敗例を勉強しましょう。
穴熊は逃げ道がないので、一度食いつかれて(攻められて)しまうと助かりません。 相手の攻め駒よりこちらの守り駒を多くして対応しましょう。

図は△3八金と食いつかれた局面です。

先手の守り駒より、後手の攻め駒が多い状況で、こうなる前に必ず▲3九金と打ちましょう! 必ず!
次は△2九竜(金)の詰めろ。受けるなら▲3九金しかないですが、△同金▲同銀△同竜で寄り形です。

次の一手を考えよう~基礎編~

ここからは次の一手問題を出していきます。
最初は基礎編。
先ほどの失敗例を思い出しながら、解いてみましょう。

というわけで第1問。

選択肢
A:▲3九金
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!
 
B:▲3九銀
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!
 
C:▲3九金打
正解です!
 
【解説】
穴熊の攻略の第一歩として、3九や3八にいる金を狙ってくる展開は非常に多いです。
受け方をしっかり覚えて、穴熊の達人を目指しましょう。

C▲3九金打が正解です。以下△3八銀成▲同金(参考1図)で受け切り成功です。
 

A▲3九金は「自玉の守り駒を移動して受ける」悪い受け方です。
後手が△5八銀成と逃げてくれればいいですが、当然△3八金とからまれて、先手失敗です。
B▲3九銀も▲3九金同様に悪い受け方です。以下△3八銀成▲同銀△3九金で先手失敗です。
ヒントは「金取りの受け方は?」です!


続いて第2問。

選択肢
A:▲3九金
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!
 
B:▲3八銀
正解です!
 
【解説】
次に後手から△3八金という厳しい攻めがあります。
穴熊は一度攻めこまれてしまうと、駒を打つ場所が少ないので、受け切るのは困難です。
しかも穴に潜っているので玉が逃げることもできません。早め早めに受ける癖をつけましょう。

B▲3八銀が正解です。△4八金には▲3九金(参考2図)と駒を「ぺったん、ぺったん」と打って受けるのが好手順です。
 

A▲3九金は△同金▲同銀に△4九金(参考3図)と絡まれる手が気になります。
 
C▲3八金も△4八金打と張り付かれて先手失敗です。
 
C:▲3八金
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!

ヒントは「後手の4九金を狙おう」です!

次の一手を考えよう~応用編~


ここからは、応用編です。
ヒントも参考にしながら解いてみてください。

というわけで第3問。

選択肢
A:▲4九金
正解です!
 

【解説】
次に△3八銀成と金を取られても▲同金で先手の穴熊はまだまだ堅いです。
しかし、穴熊は堅ければ堅いほど心強いし、相手はうんざりします(笑)。
常に金銀3枚で玉を守るイメージがよいでしょう。

A▲4九金が正解です。△同飛成に▲3九金打(参考4図)が先手を取る受け方です。
 
後手は竜を逃げますが、先手は鉄壁の穴熊を維持した状態で攻めることができます。

B▲4八金打は△3八銀成▲同金寄の局面で後手の手番。正解手が勝ります。
C▲4八金寄は薄い受け方で、△5八金とからまれて先手失敗です。
 
B:▲4八金打
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!
 
C:▲4八金寄
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!

ヒントは「先手を取る受け方」です!

続いて第4問。

選択肢
A:▲3九銀打
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!
 
B:▲3九金
正解です !
 

【解説】
この問題は全員に正解してほしいサービス問題です。間違えてしまった人は、しっかり覚えましょう。

B▲3九金が正解です。おっ、みんなうなずいていますね。
穴熊を完成させると同時に4九竜取りのおまけ付きです。
この手がノータイムで指せるようになるとうれしいですね。

A▲3九銀打は持ち駒に金がなければ正解ですが、今回は次善手。
穴熊は完成したけど、竜取りのおまけがありません。
C▲1六歩は△3八金(参考5図)と打たれて先手負け。「ちゃんと受けよう!」
 
 
C:▲1六歩
間違いです!よく考えて、別の選択肢を選びましょう!

ヒントは「先手を取る受け方2」です!

穴熊に対する横からの攻めを受ける手筋まとめ

ここまでの問題で出てきた手筋をまとめます。
①相手の攻め駒より自分の守り駒が多くなるように、早め早めに金銀を打つ

振り飛車党が覚えるべき受けの手筋はほかにもたくさんあります。
※「美濃囲いのコビン攻めを受ける手筋」についてはこちらの記事、「美濃囲いの3九の地点を受ける手筋」についてはこちらの記事で解説しています。

 

振り飛車党の受けの手筋を体系的に学ぶならこの本がおすすめ

ここまでお読みいただきありがとうございました!
以上が穴熊に対する横からの攻めを受ける手筋です。

詳しくは、2023年12月22日発売の『振り飛車党のための受けの手筋』(菅井竜也)に載っています。
本書ではほかにも、「端攻めを受ける手筋」や「銀冠崩しを受ける手筋」なども解説しています。
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