里見女流四冠が女流王位に復位 五冠に|将棋情報局

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里見女流四冠が女流王位に復位 五冠に

通算5期! 永世称号「クイーン王位」も獲得

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渡部愛女流王位に里見香奈女流四冠が挑戦する第30期女流王位戦五番勝負第4局が6月13日、徳島市「JRホテルクレメント徳島」で行われ、里見女流四冠が勝ってシリーズ成績を3勝1敗とし復位を果たすとともに、通算獲得数を5期として「クイーン王位」の称号を獲得しました。これにより、保持する永世称号は「クイーン名人」「クイーン王将」「クイーン倉敷藤花」と合わせ4つに達し、女流棋界のレジェントとも言える清水市代女流六段と肩を並べました。

対局は後手の里見女流四冠が得意の中飛車を採用し、渡部女流王位は両方の銀を盤面中央に繰り出して対抗しました。中盤で銀桂交換と少し駒損となった渡部女流王位は代償に角を前線に出して相手の弱点である端に照準を合わせましたが、その角を目標に攻められ不利に陥りました。優位に立った里見女流四冠は攻めながら駒得を銀桂交換から角桂交換、角得とじわじわ拡大させ、最後は大きな差をつけての完勝となりました。

里見女流四冠は女流王位への復位とともに、前期本棋戦五番勝負で崩れた女流五冠への復帰も達成。今期4月から5月にかけ、西山朋佳女王に挑戦した第12期マイナビ女子オープン五番勝負も五冠復帰のチャンスでしたが、1勝3敗で挑戦失敗に終わっていました。しかし今回のチャンスはしっかりものにして、今度は、予選を通過しベスト4に残った新棋戦の第1期ヒューリック杯清麗戦で、自身が持つ女流棋界における最高複数冠の記録を六冠に更新する可能性も視野に入ってきました。

一方、敗れた渡部女流王位にとっては残念な失冠となってしまいました。しかし、前期本棋戦五番勝負で、第一人者・里見女流四冠を破った殊勲まで失ったわけではありません。各棋戦でリーグ入り、本戦入りの常連となっていますので、現在の女流棋界でタイトル戦線の主役となっている奨励会在籍経験のある女流棋士達としのぎをけずる中で、必ず大舞台に帰ってくることでしょう。男性棋士と比較し振り飛車党の比率が高い女流棋界において貴重な本格派居飛車党。たとえ男性棋士が相手でも堂々と攻め合うストロングスタイルの居飛車を、またタイトル戦番勝負で見たいと願うファンも多いことと思います。


里見新女流王位は4つ目の永世称号を獲得。清水市代女流六段に並んだ

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