2019.06.10
将棋入門 出張版[その1]何から動かせばいいの?
駒の動かし方とルールを知っている初心者の方にもっと将棋を楽しんでいただくため、指し方のコツを覚えていただきます。
皆様こんにちは。毎週土曜は出汁取りの日、将棋情報局の藤井です。
マイナビ将棋書籍をタダで手に入れる方法 2019.06内で予告をさせていただきました「初心者、初級者向けのコンテンツ充実」について、どのような形にするのが良いかいろいろ考えたのですが、とりあえずは、
将棋入門出張版
とタイトルを付けて、駒の動かし方、基本ルールを身に着けた方に向けた講座をお送りすることにしました。
超初心者向けです。普通の初心者さん、初級者さんは、少し待ってください。
読んでいただいた方に、「やみくもに動かしていた頃よりも楽しい!」と感じていただける内容にしたいと思います。
内容は随時、将棋入門 ~ルールから勝つためのコツまで簡単マスターに組み込んでいく予定です。
それではさっそく、第1回の始まりです。ここからは謎の将棋怪人ブーハー伯爵にバトンタッチします。
何から動かせばいいの?
「駒の動かし方」「基本ルール」を覚えた皆様、将棋の世界へようこそ。
ここからは私、ブーハーがあなたのお相手をしてさし上げましょう。
「正しい並べ方」を忘れちゃった! 大丈夫です。私のほうを見ながらでも良いですし、>>こちら<<にありますので確認しながら並べてください。
「動かし方」があやふやなら、最初のうちは>>こちら<<で確認しながらでも構いません。実際に指してみましょう。
はい、駒を正しく並べました。さっそく一局指してみましょう。
先手があなた、後手が私です。
「よろしくお願いいたします」
・・・
・・・・・・
どうしました? 指さないのですか?
・・・
・・・・・・
ふむ。何を動かせばいいかわからない?
変な手を指して笑われるのが嫌だ・・・と。
あなたがどんな手を指しても私は決して笑いませんが、なるほど、何を動かせばいいかわからない、のほうには一理あります。
角と両方の桂はルール上動けませんが、他の17枚は動かせます。手の選択肢を全部挙げると30通りもあります。
これでは、迷うのも無理もないところでございましょう。
では、最初に何を動かせばいいのか、少しだけアドバイスを差し上げましょう。
その答えは・・・・
「大丈夫」です!
えっ?
「大丈夫」って何だ! ですって???
▲◯◯歩とか▲◯◯銀とか、もっと難しいこと言われると思っていたって?
いいえ。
「大丈夫」です!
何度でも言いますが、大丈夫です。最初の手にものすご~く悪い手はありません。何も恐れることはありません。自由に指して大丈夫です。
・・・
とは言え、それではアドバイスになりませんか・・・
では、ものすご~く良い手の例を2つ、挙げることにしましょう。
テーマは「駒を働かせる」こと。これは、皆さんより少し強い初級者さん、私ブーハーから、藤井七段、羽生九段、豊島名人まで、将棋を楽しむすべての人が心掛けていることです。
まずは、「最初の配置でルール上動けない」状態の駒を動かせるようにする、この手。
角は障害物がなければナナメに何マスでも進める、とても強力な駒です。これが動けないままではもったいない!
歩を進めただけで、強力な角が一気に私の陣地に直射しましたね。とはいえ、後ほど詳しく説明することになると思いますが、すぐに私の陣地に飛び込めるわけではありませんのでご注意を。
この手は「角道を開ける」手と呼ばれ、プロの公式戦でも最も多く採用されている高級な手です。
ものすご~く良い手、もうひとつは、角と同じく強力な飛を敵陣に向かわせるこの手。
こちらは飛の動ける場所がひとつ増えただけで、角道を開ける手よりピンと来づらいかも知れません。もう少し手を進めてみましょう。
いかがですか。障害物がなければ縦横に何マスでも進める飛車が自由になりましたね。最初の状態とは大違いなのがおわかりでしょう。
ちなみに飛の頭の歩をひとつ進める手は「飛車先を突く」と呼ばれ、こちらはプロの公式戦で角道を開ける手の次に採用率が高い手となっております。
☆ブーハー伯爵のワンポイント☆
最初のうちは自分の駒の働きを強くする手、特に「飛」「角」を使いやすくする手が良い手になりやすい!
・・・とはいえ、自由に指して大丈夫! 楽しんで指しましょう!
☆
あなたとブーハー伯爵の一局はこれからも続きますが、今回はこのあたりで・・・
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