羽生善治全局集 ~名人獲得まで~|将棋情報局

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羽生善治全局集 ~名人獲得まで~

発売日:2015-02-14

販売元:マイナビ出版

判型:A5判

ページ数:424ページ

ISBN:978-4-8399-5461-1

「ただのタイトル戦ではなかった。ただの対局でもなかった。ただの勝負でもなかった。名人戦はやはり名人戦だった」(名人戦自戦記より)

初タイトル竜王を19歳で手にした羽生善治は将棋界を席巻し始めた。
南棋王、福崎王座、谷川棋聖、郷田王位を破り中原以来の五冠を達成。

しかし順位戦では苦しんだ。C級2組に2年、C級1組に2年、B級2組に2年。

羽生はこう振り返っている。
「順位戦で好成績を挙げながら、昇級できないときの絶望感というのは特別のものだ。1年間の努力が文字どおり、水泡に帰してしまうのである。それに比べたら、いくら大金が懸かっているといっても、目標のはっきりしているタイトル戦の方が、はるかに気楽に伸び伸びと指すことができる。順位戦は勝っても負けても苦しく、タイトル戦は、勝っても負けても楽しい」次々にタイトルを獲得していた裏で人知れず苦労し、時には絶望も味わった羽生だが、平成4年から一気にスパート。第51期順位戦でB級1組を1期で通過すると、初参加のA級順位戦でいきなり名人挑戦権を獲得した。

そして、第52期名人戦。超人気棋士の米長と天才羽生という将棋ファン大注目のカードが実現する―。

本書には羽生善治が初めて竜王を獲得してから名人位に上り詰めるまでの全棋譜278局が解説付きで収録されています。

羽生名人20代前半の快進撃と、順位戦での苦悩、そしてついに念願叶う名人獲得の瞬間を目撃してください。

著者プロフィール

  • 羽生 善治(はぶ よしはる)
    1970年9月27日生まれ、埼玉県所沢市出身。
    1982年12月、6級でプロ棋士の養成機関奨励会に入会。師匠は二上達也九段。
    1985年12月、四段昇段で史上3人目の中学生プロ棋士となる。
    プロ入り後、早くも頭角を現し、1987年第10回若獅子戦で公式棋戦初優勝。
    1989年、第2期竜王戦で初タイトル獲得。19歳3ヵ月でのタイトル獲得は当時最年少記録。
    1993年、第34期王位戦で王位を獲得し史上最年少での五冠達成。
    1994年、第7期竜王戦で竜王を獲得し史上初の六冠。
    1996年、第45期王将戦でついに史上初の七冠制覇。将棋界の枠を超えて空前の羽生フィーバーを起こした。
    その後も将棋界のトップを走り続け、タイトル戦に登場すること119回。獲得は竜王6、名人8、王位16、王座22、棋王13、王将12、棋聖13の90期(史上最多)。棋戦優勝は42回を誇る。現在は名人・王位・王座・棋聖の四冠を保持する、将棋界きってのスーパースター。
    趣味はチェスで、こちらも日本国内屈指の強豪。好きな言葉は「玲瓏」。
    1994年「都民文化栄誉章」、1996年「内閣総理大臣顕彰」。2008年「第56回菊池寛賞」受賞。