合格講座:第3回「ストラテジ系 経営組織論」|Tech Book Zone Manatee

マナティ

熱血!藤井講師の基本情報技術者試験 合格講座

合格講座:第3回「ストラテジ系 経営組織論」

2016年(平成28年)秋の[基本情報技術者試験]に合格するための重要ポイント「経営組織分野への対応と攻略」について解説します。

経営組織分野への対応

 企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解しましょう。またキーワードの正確な意味を問う出題が予想されます。社会人はもとより、学生であっても企業組織と経営に関する基本用語をマスターしておくことは大切です。自分自身が関係している会社組織に照らしてイメージしてみるとそれぞれの語句も理解しやすくなります。

[本試験出題例!]

基本情報技術者 平成26年春期問題 午前:問75
※リンク先はIPAサイトの過去問(PDFファイル)になります。

特徴(1)~(4)をもつ組織形態はどれか。
(1)戦略的目標を達成するために,必要な専門家を各部門から集めて編成する。
(2)環境の変化に適応する戦略的組織であり,職能部門などから独立している。
(3)所期の目的を達成すれば解散する流動性をもつ。
(4)タスクフォースは,この組織形態に属す。

  事業部制組織      プロジェクト組織
  マトリックス組織    ラインアンドスタッフ組織

解答・解説はこちら

[合格への攻略ポイント!]

会社法における企業の種別~全事業所の50%近くが法人組織で、従来は株式・有限・合資・合名会社と呼ばれる4種類の形態でしたが、2006年4月の新会社法の施行によってそれらが再編され、有限会社・最低資本金の各制度の廃止、合同会社の創設などが行われました。

代表的な組織の形態

 企業組織の形態には様々なものがあり、代表的な区分は以下のとおりです。本試験ではこれらの組織形態の名称と特徴が問われる可能性がありますので正確に理解しておきましょう。

ラインとスタッフ、部門の目的と構成

 一般的に企業組織は部署ごとにそれぞれの業務を専門化させた部門単位で組織化されます。これをライン・アンド・スタッフ組織といいます。ラインとは直接企業の営業活動に関わっている部門を意味し、またスタッフとはライン部門がその活動に専念することができるようにバックアップ(支援)することを主な目的とする部門です。この両者が力を合わせてはじめて効果的なビジネス活動が展開されるのです。

解答と解説

正解:

システム開発のような特定の目的達成のために,永続的ではなく臨時的な組織として編成される組織形態はプロジェクト組織です。プロジェクト組織とは,機動的な組織活動を図りやすくするため組織形態であり,企業の内外から参加者を横断的に召集して臨時に編成し,達成後には解散します。

ア:事業部制組織とは,事業拡大で大規模化した組織を市場別,地域別,製品別などに分割し,それぞれに管理(間接)部門(総務,経理,人事など)を設けることによって管理機能を有した半独立的な組織体です。

ウ:マトリックス組織とは,事業別,製品別,地域別,職能別など異なる複数の指揮系統及び管理機構を複合的に交差させた職務横断的な組織形態です。それぞれの系統がもつ専門性や市場性などの強みを同時に活用することが狙いであり,環境の変化に柔軟に対応しやすいとされています。

エ:ラインアンドスタッフ組織とは,組織の主な目的を達成するための部門と、それらを支援する部門を統合的に組織化したものです。ラインとは企業の営業活動に直接従事する部門を指し,スタッフとはライン部門がその活動に専念することができるようにバックアップ(支援)することを主な目的とする部門を指します。

※4択は午前問題で、午後問題は解答群から選んで回答します(いずれもマークシート式)。

著者プロフィール

藤井淳夫(著者)
事務官として防衛庁に入庁し、システム開発及びシステム管理業務に従事。1998年に独立、IT系社会保険労務士としてITコンサルティング、ITを駆使した人事労務管理及び情報処理技術者育成事業を展開する。大学・企業等における講義講演時間数が1万時間を超える「カリスマ講師」。著書多数。
ホームページ:http://www.ilovepc.jp
平井太郎(イラスト)
元大手IT企業サラリーマン。あっさり辞めて漫画家/イラストレーター業を20年ほど続ける。20世紀終盤からPCとペンタブレットで漫画を描き始める。多々多々気の向いた仕事を続ける風来坊なので詳細は
http://heytaroh.com/ ←コチラで。