カオスエンジニアリング入門
シーアンドーアール研究所
パブリッククラウドなどを活用し大規模分散システムにおける品質向上のために注目されているカオスエンジニアリングの初学者向けの解説書です。
カオスエンジニアリングの概念や誕生の背景を解説し、実際に適用する際の考慮点などについて解説します。
■序文より
いま、IT業界では数十年に一度のパラダイムシフトの真っ只中におり、エンタープライズにおいてもパブリッククラウドやコンテナ技術の活用が本格的な段階に入っています。パブリッククラウドやコンテナ技術を活用することで、アプリケーションの超高速開発を実現し、取引先や消費者に魅力あるサービスを提供し続けることが可能となります。
一方、パブリッククラウドサービスやマイクロサービス化されたアプリケーションにより、システムを構成するコンポーネント数は増加し、複雑さが増大しています。IT環境が複雑化したことで、ある障害が発生した際の利用ユーザーへの影響が想定し難くなっており、大規模障害につながるリスクが高まっています。
カオスエンジニアリングは、クラウドベースのアーキテクチャによりIT環境の複雑さが増す中で、システムの信頼性を向上させるための方法論として開発されました。
本書は、複雑化するITシステムの信頼性を担保するには、オンプレミスでのサーバー時代に築き上げた従来型の障害テストだけではそぐわなくなっている実態について解明していきます。そして、複雑化する分散システムの信頼性向上を目的とした、カオスエンジニアリングを活用した最適なアプローチを解説していきます。
本書を活用いただくことで、オンプレからパブリッククラウド、コンテナまで分散化し複雑化したITシステムのレジリエンシーを向上し、信頼性の高いサービスを提供していくことができるようになります。
※EPUBは固定型のものになります。
ページ数:200ページ
目次
CHAPTER 01 カオスエンジニアリング誕生の背景
CHAPTER 02 カオスエンジニアリングの概要
CHAPTER 03 カオスエンジニアリングの実践
CHAPTER 04 カオスエンジニアリングツール
CHAPTER 05 CI/CDとカオスエンジニアリング
CHAPTER 06 セキュリティとカオスエンジニアリング
CHAPTER 07 海外および国内におけるカオスエンジニアリングの動向
CHAPTER 08 エンタープライズへの導入にむけて
著者プロフィール
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澤橋 松王(監修)
991年東京電機大学卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社入社。2019年に技術理事就任。2021年9月よりキンドリルジャパン株式会社 執行役員 最高技術責任者 テクノロジー本部 本部長。主な著作に『OpenStack徹底活用テクニックガイド』(シーアンドアール研究所)、『OpenShift徹底活用ガイド』『クラウドネイティブセキュリティ入門』(共に、共著、シーアンドアール研究所)がある。TOGAF9認定アーキテクト。一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会非常勤講師。公益財団法人ボーイスカウト日本連盟所属。
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関 克隆(著者)
キンドリルジャパン株式会社。金融・保険系を中心に大規模なインフラ基盤の設計・構築・運用を担当。現在は、クラウドネイティブ環境の活用やサイト・リライアビリティ・エンジニアリングをベースとした運用改善のコンサルティングや提案活動などに関わっている。主な著作に『OpenShift徹底活用ガイド』『クラウドネイティブセキュリティ入門』(共に、共著、シーアンドアール研究所)がある。博士(理学)、CKA(Certified Kubernetes Administrator)、CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)、認定スクラムマスター、JFA公認D級コーチ、4級審判員
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河角 修(著者)
キンドリルジャパン株式会社。2016年日本アイ・ビー・エム株式会社に入社し、パブリッククラウドを利用したエンタープライズシステムの設計・構築・運用を幅広く経験。
現在はkubernetes、OpenShiftを中心としたコンテナプラットフォーム構築の提案活動や設計を担当。著書に『OpenShift徹底活用ガイド』(共著、シーアンドアール研究所)がある。
CKA(Certified Kubernetes Administrator)、CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)、CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)、JSAワインエキスパート -
鈴木 洋一朗(著者)
マルチテナント型クラウドサービスの運用を経て、さまざまな業界におけるクラウド基盤の設計・構築・運用や、マルチクラウドサービスの開発を経験。主な著作に『OpenShift徹底活用ガイド』(共著、シーアンドアール研究所)がある。一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会非常勤講師。CKA(Certified Kubernetes Administrator)、CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)、Red Hat Certified Specialist in OpenShift Administration、Red Hat Certified Specialist in OpenShift Application Developmentの認定資格を取得。
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上野 憲一郎(著者)
日本アイ・ビー・エム株式会社 クライアント・エンジニアリング本部にてCTOとして活動中。アプリケーション・サーバーおよびWebサービスの性能向上に長年携わり、お客様システムの性能改善に加え、カンファレンス発表、論文・技術記事・書籍執筆などの活動も多数。最近はモダンサービスマネージメント(SRE、ChatOps、AIOps、カオスエンジニアリングなど)に傾倒。オンプレミスからクラウドへの移行時のITオペーレーションの変革に関し、国内外のお客様への技術支援を実施。著書に『WebSphere V3.5 Handbook』(共著、Prentice Hall)、『Webサービスプラットフォームアーキテクチャ』(共訳、エスアイビーアクセス)。
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