マルクスvs.ケインズ―週刊東洋経済eビジネス新書No.380
東洋経済新報社
戦後社会の信念とイデオロギーが崩れ落ちる今、私たちに必要なのは、危機の原因とそれを乗り越えるための道を示す思想を手に入れることだ。新マルクス主義とケインズ主義を軸に、大思想家が残した知恵を学び直そう。
時代は大乱世に突入した。貧富の格差拡大や気候変動に代表される環境破壊、AI(人工知能)など制御困難なテクノロジーの脅威が資本主義を揺さぶる。同時に米国の民主主義が混沌とし、「一党独裁」の中国が台頭する中で、国家と社会、個人のあり方が今後根本から問われてくる。戦後社会の信念とイデオロギーが崩れ落ちる今、私たちに必要なのは、危機の根本を知り、それを乗り越えるための道を示す思想を手に入れることだ。脱経済成長を旗印に支持を広げる新マルクス主義と新型コロナで完全復活したケインズ主義を軸に、大思想家が残した知恵を学び直そう。
本誌は『週刊東洋経済』2021年4月10日号掲載の28ページ分を電子化したものです。情報は底本編集当時のものです。その後の経済や社会への影響は反映されていません。
発売日:2021-12-10
目次
戦後社会の信念とイデオロギーを打ち壊した「現代の焦点」
経済思想がスッキリわかる用語解説
【誌上講義(1)】『資本論』で訴えたのは人間関係の再構築だ(マルクス)
【誌上講義(2)】平等こそ経済成長の源 世界恐慌下の大転換(ケインズ)
【誌上講義(3)】貨幣発行を国が独占せず民間の競争に委ねよ(ハイエク)
ハイエクならMMTをどう評価?
【誌上講義(4)】トランプ現象の本質 日常にある全体主義の闇(アーレント)
INTERVIEW 「AI、SNSと民主主義は共存できるのか」(ローレンス・レッシグ)
INTERVIEW 「原子力発電の危険性を哲学者はどう考えたか」(戸谷洋志)
今こそ響く思想 社会的共通資本(宇沢弘文)
ベーシックインカム批判
INTERVIEW 「資本主義のグレートリセットが必要だ」(斎藤幸平)
INTERVIEW 「持続可能な資本主義は実現できる」(岩井克人)
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