2018.06.14
「Macの電源/バッテリ」の基本、トラブルシューティング、役立つTIPSや、合わせて使いたいソフトなどを丁寧に解説します。
これがなければ始まらないMacを動かす電気の話
「コンセントに挿す」から始まる電気製品の取扱説明書を見るにつけ、「それって必要?」と首をかしげていましたが、サポートセンターの人に話を聞いてみると、やっぱり必要なのだそうです。それぐらい当たり前すぎて、うっかりその存在を見過ごしてしましまいがちな縁の下の力持ちの「電気」。あらゆる電気製品と同様に、MacにしろiPhoneにしろ、電気がなければ動作しません。そこで今月は、Macの電源やバッテリにスポットを当てます。
というわけで、まずは電気について説明をしたいのですが、ザックリしすぎてどこから手をつけていいかわかりませんよね。そこで、コンセントからMacまで電気が流れる仕組みから解説したいと思います。学校で習った「直流」「交流」といったキーワードも登場しますが、難しく捉える必要はありません。Macの電源ユニットがどんな働きをしているのか、それがイメージできればOKです。
電気の仕組みがふんわりとわかってくれば、対象機器にマッチした電源アダプタを選ぶことの重要性も理解できるようになるでしょう。幸い、アップル製品に付属する電源アダプタは、ワールドワイド仕様です。そのため日本とは電圧が異なる国でもそのまま利用できるので、海外出張や旅行の際にも大いに活用したいですね。もちろんiPhoneやiPadなどモバイルデバイスの充電器は旅の必須アイテムの1つですが、渡航先のコンセントの形状に合った変換プラグも重要です!
さて、Macを動かす電気はコンセントから取り込むだけではありません。ノート型MacからiOSデバイス、そしてワイヤレスマウスやキーボードなどの周辺機器に至るまで内蔵バッテリで動くものも多くあります。
アップルの製品に使われているリチウムイオンバッテリには、耐用年数や充電回数の目安が設定されており、一般的に約500回程度の充放電で新品の60%まで容量が減少するとも言われています。では、毎日充電したら500日しか保たない? そんなことはありません。知っているようで意外と知らないのが、バッテリの充放電サイクル。どこからどこまでを1回と数えるのでしょうか? そしてバッテリを長持ちさせるための秘策「トリクル充電」なども知っておいて損はありません。
最近ではiPhoneの高速充電やワイヤレス充電対応が話題になりましたが、充電1つとってもいろいろな方法があります。また、実際の充電方法に加え、「バッテリは、1度空にしてから充電すべき」の真相など、バッテリの常識・非常識なども併せて紹介します。当たり前の電気を当たり前に知ることも、Macの使いこなしにつながるでしょう。
これだけは知っておきたいコトバ
[直流・交流]
流れる方向や勢いが一定の電気の流れを「直流(DC)」、流れの方向や電圧が周期的に変化する電気の流れを「交流(AC)」といいます。家庭用コンセントから供給される電気は「交流」であるのに対して、多くの電気製品は「直流」を利用しています。
[電源アダプタ]
上記のとおり、コンセントから受け取る交流の電気を直流に変換して出力先の機器に渡すための機器。大型の電気機器では、本体内部の電源ユニットが変換しています。
[バスパワー]
ホストとなる機器(主にパソコン)からUSBケーブルを使って電力を供給します。これによりポータブルストレージやキーボードなどの周辺機器を動かすことができます。