まだ見ぬモノはあなたの声を求めている|MacFan

アラカルト フツウを変える、フツウをつくる

まだ見ぬモノはあなたの声を求めている

文●三橋ゆか里

米国LA在住のITライター・三橋ゆか里氏の最新テックトレンドウォッチ!

©Julia Henze

 

 

最近、これから流行りそうな最新家電を記事にしました。製品を調べていて驚かされたのが、いかに多くのガジェットが「キックスターター(Kickstarter)」などのクラウドファンディングをとおして実現しているかということ。ラジコン感覚で楽しめる小型の家庭用ドローン、超薄型&軽量の電動自転車、ポータブルなピザ釜(2016年にもっとも成功した製品の1つ)。ありとあらゆるアイデアが形になっています。

“A lot of times, people don't know what they want until you show it to them”は、ビジネスウィーク誌の取材(1998年)に対する故スティーブ・ジョブズの答えです。そのモノを目の前に見せられるまで、人には自分が欲しいモノがわからないのだと。昨今のクラウドファンディングの流れは、ジョブズの発言を裏づけています。アイデアや構想を具体的に提示し、ときには試作品として「見せる」ことで、消費者はこれなら欲しい、これは欲しくないと判断することができます。

過去に取材したクラウドファンディングを利用する会社の創業者たちによると、その魅力は主に3つあります。まず、プラットフォームの名称にもなっている「ファンディング」、つまり資金調達です。投資家から出資を受けることが難しい場合、消費者に製品を事前予約してもらう(決済は先に行われる)ことで、資金を募ることができます。クラウドファンディングは、過去には存在しなかった新しい方法で、資金調達のハードルを一気に下げました。

 

 

 

Yukari Mitsuhashi

米国LA在住のライター。ITベンチャーを経て2010年に独立し、国内外のIT企業を取材する。ニューズウィーク日本版やIT系メディアなどで執筆。映画「ソーシャル・ネットワーク」の字幕監修にも携わる。【URL】http://www.techdoll.jp




続きを読むためにはログインが必要です。
月額720円ですべてのコンテンツの閲覧が可能になります。
下のボタンより、お申込手続きを行ってください。

  • ログイン
  • 会員登録

同カテゴリ記事一覧