2016.12.12
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働き方を変えるための空間
コワーキングスペースというと、利用料を取って仕事場を提供する事業で、通常はオフィス不動産の活用方法として運営されることが多い。それを、一見すると異業種であるヤフーが手がけるのは意外だ。その理由を、同事業を担当する植田裕司氏と平野彩花氏に聞いてみた。
「ヤフーの来客フロアをコワーキングスペース『LODGE』として提供することで、5800人のヤフー社員が社外の方と交流する機会を提供し、さまざまなアイデアや問題解決を生み出す場を作るのが目的です」と植田氏は言う。
「もともとはヤフーのオフィス移転プロジェクトがあり、それを機会に『働き方のリズムを変えよう』という考えが会社としてありました。そのコンセプトとなったのが『Good Condition(いい環境で働く)』、『Hackable(常にどんどん変えていく)』、『Open Collaboration(外部の人と交わっていく)』の3つで、LODGEにはそのうちのHackableとOpen Collaborationが色濃く出ています」
植田氏はもともとアプリ開発のエンジニアで、オフィス運営については未経験だったが、プロジェクトの遂行能力を買われてLODGEの推進役に任ぜられたとのことだ。
もう一人の推進役である平野氏も普段はアプリのUI/UXデザイナーで、やはり空間デザインの経験はなかった。しかし、かえって既成概念にとらわれない場作りができたという。
「企業のオフィスというと、スタイリッシュなスペースになりがちですが、LODGEではもっとカジュアルで自由な空間を目指しました。また、利用状況に合わせてレイアウトを変更するために棚や仕切りは移動できるようにしています」(平野氏)