作業中の集中力を高めるメソッド|MacFan

レクチャー Macの媚薬

作業中の集中力を高めるメソッド

文●栗原亮

作業に集中するには自分に合った環境作りがポイントです。自宅にいてもノマド気分になれる便利ソフトを紹介します。

集中力は有限である

年齢を重なると体力や集中力が落ちてきて、いかに1日の限られた時間を有効に使うのが重要かをひしひしと感じます。現在、私は自宅や喫茶店などで作業することが多いのですが、ついつい喫茶ルノアールで長居をしてしまい、熱いお茶を出されて無言のプレッシャーを感じたりします。ノマド作業は短時間に集中してスマートにやりたいものですね。

ですが、普段の自分の作業を振り返ってみると、1日中喫茶店に居られるときよりは別の用事があとに控えていたり、特急電車で移動中のほうが集中力が高まって作業効率がいいような気がします。調べてみると、人間の集中力は30分以上継続することは難しく、時間を区切って休憩を挟むほうが結果的に能率が上がるのだそうです。

この特性を利用した時間管理術としてフランチェスコ・シリロ氏の「ポモドーロ・テクニック」があります。これは大まかにいうと、25分の作業と5分の休憩を1セットで4回繰り返すというサイクルが推奨されています。これを実践するためのソフトも幾つかあり、「ポモドーロ・ワン」がデザインもシンプルで私の好みです。

さらに、現在開いているウインドウ以外を暗くする「フォーカス」というソフトも組み合わせれば、かなりいい感じで作業に集中できました。

自宅でバーチャルノマド

個人差も大きいのでしょうが、集中して作業すると意外なことに周囲が静かすぎても煩すぎてもよくないということが体感的にわかってきました。特に、原稿執筆などクリエイティブな作業に集中する際には、やはり喫茶店や電車の適度なノイズがいい意味での緊張感をもたらしてくれるようです。

そこで、カフェなどの環境音を再生できる「おと風景」というWEBサイトを開きながらコーヒーを淹れてみたところ、自宅にいながらにしていい具合に作業に没頭できました。

この「バーチャルノマド」であれば、何より安上がりに快適な作業環境が得られるのが大きなメリットといえるでしょう。もちろん人によって最適な環境は異なるとは思いますが、作業用BGMや集中するためのMac用ソフトを組み合わせることで、生産性をアップすることができるのではないでしょうか?

 

 

(1)個人差もありますが、クリエイティブな作業をする際には若干のノイズがあるほうが集中できるという人も多いはず。「おと風景」というWEBサイトではカフェの音などを作業用BGMに設定できます。(URL) http://otofukei.com

 

 

Pomodoro One

【開発】Vojto Rinik
【価格】 無料
【カテゴリ】Mac App Store>仕事効率化

(2)ポモドーロテクニックをするためのソフトはいくつかありますが、「ポモドーロ・ワン」はインターフェイスが非常にシンプルで邪魔になりません。表示を切り替えれば、何回タイマー作業を実行したか、2週間分を棒グラフで確認できます。

 

 

(3)ポモドーロテクニックの基本は25分の集中と5分の休憩を繰り返すことですが、設定でこの間隔は変更できます。自分の集中力に合わせて短めに調整したり、徐々に集中する時間を長くしたりできます。

 

 

Focus

【開発】FoggyNoggin Software
【価格】120円(お試し価格)
【カテゴリ】Mac App Store>仕事効率化

(4)「フォーカス」を使えば、最前面に出ているウインドウ以外は暗く表示されるので、作業中のウインドウに集中できます。ポモドーロテクニックで作業する際に用いると効果が増します。システム環境設定でメニューバーを自動的に隠す設定にしておくとさらに邪魔な視覚的要素が減ります。

 

 

【もっと媚薬】
「作業に集中するぞ!」と気合いを入れた瞬間にメールや電話の着信が来て、ガックリすることも多いのでポモドーロテクニック実行中はMacやiPhoneの「おやすみモード」をオンにして通知を切ってしまいましょう。