【CHAPTER 2】「テレビ不遇時代」に登場したアップルTVの真価●Apple TVはテレビを変えるのか?❸|MacFan

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【CHAPTER 2】「テレビ不遇時代」に登場したアップルTVの真価●Apple TVはテレビを変えるのか?❸

文●大谷和利写真● Apple.com、LDprodイラスト●鈴木順幸

時代の変遷とともに改良を重ねられたアップルTVの進化の過程。


パーソナルコンピュータがユーザにとって能動的なツールであるのに対し、テレビは受動的な製品だ。しかし、そのスクリーンは、すでにリビングに存在している大型の表示デバイスだといえる。アップルTVは、この大画面を同社のエコシステムに組み込むために開発された。そして、同社はあるべきセットトップボックスの姿を求めて、地道に改良を続けてきたのだった。

 

故ジョブズ肝いりの製品

アップルTVは、もともと2006年9月に、「iTV」というプロジェクト名で発表された製品だ。ただし、その時点ではまだ開発段階にあり、実際に発売されたのは2007年1月だった。アップルが開発中の製品に関する情報を前倒しで漏らすことのない企業として知られていることを思えば、その登場の仕方は異例といえたが、新ジャンルのプロダクトだけに、前倒しの発表によって、消費者やコンテンツプロバイダーの反応を探る目的もあったものと推測される。