アドビのCrative Cloudグループ版の特別提供版は締め切りが4月30日から年内に延長


CS3以降のユーザーを対象に月額7,000円のところ5,000円で使用できるアドビ システムズの「Crative Cloudグループ版」の特別提供版の申し込み締め切りが、終了近くになって4月30日から12月31日に延長になりました。年2万4000円もお得になるので、グループ版の導入を迷っていた企業や組織にとっては朗報なのですが、個人版の時と同様の流れに「えっ、また延長?」と首を傾げた方もいるでしょう。

 

アドビのホームページでは、Creative Cloudグループ版の特別提供版の申し込みが、12月31日に変更されています。画像の右下には4月30日と書かれていたはずなのですが…

 

グループ版より先行してサービスが開始された個人版の時も2012年8月31日まで期間限定キャンペーンとして5000円のところ3000円で発売記念版を販売していましたが、その後も特別提供版という形で継続しています。ユーザーにとって損な話ではないのですが、慌てて期日までに導入したユーザーから「それだったら最初から期日なんて設けないでよ」と言われても仕方ないところです。また、好評だから延長したというよりも申し込みが少ないから延長せざるを得なかったのではないか、という印象をどうしてもユーザーに持たれてしまいます。個人版に続いてグループ版も同じように延長となるとなおさらですが、アドビからのコメントは常に「予想を上回る結果」であり、ワールドワイドで発表されている個人版の数字はかなり好調なものでした。

 

ビジネスとして話題を盛り上げるために期日を決めておいて後になって継続するという手法もありだとは思いますが、もともとグループ版の特別提供版の申し込みスケジュールにはかなり無理があったように感じています。日本市場は、アドビと企業の間に販売店が入るケースがほとんどで、直接取り引きの多い米国とは事情が大きく異なります。そのため、申し込みの手順も少々複雑になってしまい、メーカーも販売店も顧客も導入方法に馴れるのにある程度の期間が必要でした。ところが、昨年末にサービスを開始したにもかかわらず特別提供版の申し込み締め切り日を4月30日に設定してしまったので、個人に比べてどうしても動きの遅くなりがちな企業や組織にとってはかなり厳しいものがありました。

 

実際に当社でも筆者が中心になってサービス開始直後から導入に向けて動き出しましたが、なんやかんやで3カ月ぐらいかかりました。「Creative Now Vol.003(Kindle版)」の「デザイン事務所、出版社、システム管理者必見!Crative Cloudグループ版導入体験記 – 思わぬ落とし穴」で詳細を書きましたが、サービス開始当時は、グループ版の内容に関する当社の認知度や知識が不足しており、さらに販売店もこの新しいサービスに馴れていなかっため、皆で何をどうしたらいいのかさっぱりわからず、導入までにかなり苦労しました。ところが、導入に向けてようやく業界全体が馴れてきた頃に特別提供版の申し込み締め切りのタイミングだったので、皆さん期日までに間に合うのかなと他人事ながら気が気ではなかったのですが、今回の延長によってその心配も無用となったわけです。

 

どちらにしても特別提供版は申し込みから1年の限定サービスなので、その後は通常価格に戻ってしまいますが、まだCreative Cloudを体験したことのないユーザーにとっては導入のきっかけとして魅力的であることは間違いありません。グループ版は、最初の導入さえ終わってしまえば、シートの追加や管理が非常に楽で、システム管理者としては従来のパッケージ版やライセンス版とは比較にならないほど作業が容易になります。Creative Cloudグループ版に興味を持たれていた方は、時間的な余裕もかなりできたので本格的に導入を検討されてはいかがでしょうか。

 

 

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