新垣結衣と妻夫木聡も登場!EOSユーザーのためのミラーレスカメラ「EOS M」はKiss X6iと同性能


無料電子雑誌「Creative Now」の7月発行号が配信になりました。もうダウンロードされましたか? キヤノンがついにミラーレスカメラを発表しました。「EOS M」と名付けられたこのデジタルカメラは、同社のコンパクトデジタルカメラ「IXY」シリーズや「PowerShot」シリーズとは異なり、一眼レフデジタルカメラだけに許された「EOS」という製品名が頭に付けられています。

 

7月23日の「EOS M」発表会に登場した新垣結衣さんと妻夫木聡さん。お二人ともCMに出演しています。

 

ミラーレスカメラは、すでに競合各社から数多くの製品が発売されており、キヤノンは最後発と言ってもいいでしょう。この記事では、ミラーレスカメラと呼んでいますが、ソニー、パナソニック、オリンパス、ペンタックスなどは「デジタル一眼レフカメラ」という名称を使用しています。キヤノンはそのままミラーレスカメラですが、ニコンはレンズ交換式アドバンストカメラと呼んでいます。

 

「EOS M」のカラーバリエーションは、ホワイト、シルバー、レッド、ブラックの4種類です。価格はボディが6万9800円、EF-M22 STMレンズキットが7万9800円、EF-M18-55 IS STMレンズキットが8万4800円、ダブルレンズキットが10万9800円です。価格はすべてオープン価格で、キヤノンオンラインショップの予定価格を掲載しています。

 

背面にはワイド3型のタッチパネル方式の液晶モニタを装備し、シャッターボタンはEOSシリーズの流れを汲む形状になっています。

 

これらのカメラは、レンズ交換式でありながら、一眼レフカメラの特徴である光学式ファインダ(レフレックスファインダ)を廃して、ミラーやペンタプリズムを介さずに画像を液晶モニタに表示する構造になっています。仕組的にはコンパクトデジタルカメラと大きく違わないように思えますが、大半のミラーレスカメラは一眼レフ用の交換レンズが使用可能で、撮像素子のサイズもAPS-Cやフォーサーズといった大型のものを搭載することによって、コンパクトデジタルカメラとは一線を画する位置付けとなっています。

 

EOS Kiss X6iと同じAPS-Cサイズの撮像素子を搭載しており、メカニカルシャッターと電子シャッターを組み合わせて4000分の1秒という高速な撮影を実現しています。

 

しかし、光学式ファインダと液晶モニタでは使いやすさが大きく異なります。液晶モニタには液晶モニタなりの良さがありますが、実像を見ながら撮影する光学式ファインダのような使い方ができるわけではありません。推測になりますが、世界でもトップレベルの一眼レフカメラを提供しているキヤノンやニコンにとってみれば、ミラーレスカメラを一眼レフカメラと同等に扱うのはどうしても躊躇する部分があるように思われます。しかし、他社が次々とミラーレスカメラで市場を拡大している中で、キヤノンだけがこのジャンルの製品を発売しないわけにも行きません。そこで登場したのが今回の「EOS M」です。さすがにデジタル一眼レフという名称は付けていませんが先日発売を開始したばかりのEOS Kiss X6iと比較しても見劣りしないレベルを実現しています。光学式ファインダの有無を除けば、スペック的にEOS Kiss X6iとほとんど違いがありません。

 

撮像素子はどちらも約1800万画素のAPS-Cサイズで映像エンジンとしてDIGIC 5を搭載、画像記録関係、シャッター、液晶モニタ、インターフェイスの仕様も同じです。動画はバッテリーパックによる違いだけで、フォーカス、測光方式、ドライブも決定的な差はありません。連写はX6iが最高約5コマ秒に対して4.3コマ/秒と若干遅くなっていますが充分高速です。しかし、ボディサイズは、133.1(幅)×99.8(高さ)×78.8(奥行)mmに対して約108.6(幅)× 66.5(高さ)×32.3(奥行)mmと極めてコンパクトで、重さも約半分の約262g(本体のみ)となっています。

 

実際に手に取った感じも悪くありません。連写も快適でした。専用の交換レンズであるEF-Mシリーズは、外装部品に金属を使用しているため、質感がとても高いことに驚きます。フォーカス速度については仕組の違いもあって一眼レフと同等とは言い切れませんが、不満のない使用感でした。一眼レフに慣れていると液晶モニタを見ながら被写体を追って行く動作はどうしても違和感がありますが、コンパクトなボディでKiss X6iと同等のスペックはたいへん魅力的です。

 

EF-M用の交換レンズは、広角ズームの「EF-M18-55㎜ F3.5-5.6 IS STM」(3万5000円)とパンケーキの「EF-M22㎜ F2 STM」(3万円)の2本が用意されています。「マウントアダプターEF-EOS M」(1万2000円)を使用すると一眼レフ用のEFレンズも装着することができます。

 

キヤノンとしては、「EOS M」によってコンパクトデジタルカメラのユーザーをミラーレスカメラにステップアップさせるという狙いもあるでしょうが、やはり既存のEOSユーザーをすべて取り込むつもりなのでしょう。高価な交換レンズが使用できるのは既存のユーザーにとって大きな魅力であり、「EOS M」はそれをフルに活用できるだけの性能を備えています。

 

EF500mm F4L IS II USMのカットモデルに「EOS M」を取り付けた状態です。見た目は小さくてもEOSシリーズの一員だということがわかります。

 

クリエイターにとって素材作成やイメージの記録など、デジタルカメラはなくてはならない存在です。60種類もの一眼レフ用の交換レンズが利用できる本格的なミラーレスカメラである「EOS M」は、本格的な撮影から手軽な撮影までさまざまなシーンで活躍してくれるはずです。

 

発表会では新垣結衣さんがCMの制作現場で撮影した作品も披露されました。どんなCMになるのでしょうか。とても楽しみです。

 

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