スティーブ・ジョブズ氏に哀悼の意を表します


先ほどショッキングなニュースが流れてきました。アップルの前CEOだったスティーブ・ジョブズ氏が亡くなられたそうです。最近は、iPhoneやiPadの成功でカリスマ経営者として知られていますが、もし彼がいなかったら現在のような快適なクリエイティブの制作環境はなかったのではないかと思っています。

 

 

本日アップルのホームページに掲載されたジョブズ氏の写真

 

アップルからのメッセージ。ジョブズ氏に対するユーザーからの言葉も受け付けています。

 

ジョブズ氏の強い熱意によって誕生したLisaやMacは、その後、DTPやフルカラーグラフィックスといった環境をパソコンで実現できるきっかけとなりました。例えば、PhotoshopやIllustrator、QuarkXPressといったごく当たり前のグラフィックツールもMacがなかったら存在していなかったのではないでしょうか。私は少なくともアップル以外の会社の主導のもとではありえなかったと思っています。

 

実は、あのMicrosoft ExcelですらMacがなければ誕生しなかった可能性もあります。Excelは最初にMac用の製品として開発されました。当時はまだWindows環境が開発されておらず、BASICやMS-DOS上ではExcelのようなウィンドウをフルに活用するソフトは動きませんでした。これが可能パソコンはMacしかなかったのです。この他にもNeXTやピクサーなど、アップル以外にもジョブズ氏が深く関わった思い出深い会社がありますが、必ずしも成功ばかりではありませんでした。しかし、どのプロジェクトも間違いなく世界に大きな影響を与えたことは確かです。

 

以前に手術した膵臓癌は治療ができるタイプのものだという話でしたが、通常は5年生存率が10〜20%と言われている非常に重い病気です。この病が今回亡くなった原因と関連しているかどうかはわかりませんが、手術後次第に痩せ細っていく姿を見るのは、若い頃からジョブズ氏を知っている人たちにとってはいたたまれませんでした。普通でしたら膵臓癌の手術した際に引退して療養生活を送るべきなのですが、ジョブズ氏は発表会の壇上に立ち続け、世界中の人々に新しい未来を語ってくれました。そして今年の8月24日にCEOを退任してわずか1カ月ちょっとでこの悲報となりました。アップル、Mac、iTunes、iPod、iPhone、iPad…彼が命がけで我々に残してくれたものは単に先進的な製品というだけでなく、もっと大きなものだと思います。

 

ご冥福を心からお祈りします。

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