長谷川女流初段はアマチュアとして一斉予選から本棋戦に参戦。1回戦で伊奈川愛菓女流1級、2回戦で渡部愛アマを破って本戦出場。
本戦トーナメントは1回戦で中澤沙耶アマを破り、その後研修会で規定の成績を収めアマチュアから女流2級へ転進。2回戦では甲斐智美女流王位を破る金星でベスト4進出、規定により女流初段へ昇段。準決勝で斎田晴子女流五段を破り決勝進出。今日勝てばタイトル挑戦の規定により女流二段に昇段します。シンデレラ・ストーリーを駆け上る長谷川女流初段に注目が集まります。
(八雲)
清水女流六段はシード棋士として本戦トーナメントから出場。1回戦で石橋幸緒女流四段(LPSA)、2回戦で中井広恵女流六段(LPSA)、準決勝で里見香奈女流三冠を破って決勝進出。いずれの相手も優勝候補の一角と言える激戦を勝ち抜いてきました。
(八雲)
画像は11時40分頃の中継画面。「先手が駒組みを続けて、後手が動けるかどうか」と見た控室は後手の仕掛けを検討していました。そこで先手は▲7五歩。攻め将棋と公言する長谷川女流初段は、自分らしく積極的に仕掛けました。この手を見た控室は大きなどよめきに包まれました。
「これは相当に怖い変化になりますよ」(中村太地五段)
以下棋譜コメントより抜粋。
「▲7五歩は△6五桂に何かあるのでしょうか。▲8八銀と引くのは△5七角があって先手が面白くなさそうです。▲6八銀と引いて▲6六歩と桂を取りにいく思想でしょうが、▲6八銀に△8六歩▲同歩△同飛(参考図1)で後手は飛車が7六や4六へ行けます。△8六同飛に▲6六歩は△同飛▲6七銀△4六飛で後手に暴れられてしまいそうです」と中村五段。
「▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛に▲7七桂(参考図2)はないでしょうか?」と本田女流二段。「▲7七桂はありそうですね。桂だと後手は一気に攻める手はなさそうです。▲7七桂には△8七歩と垂らしておくのでしょうか」と中村五段。
「▲7七桂はいい手に見えてきました。振り飛車らしい一着ですね」(中村五段)
(八雲)